米Wall Street Journalは現地時間2012年10月7日、噂されている「iPad」の小型モデルについて、米Appleがアジアのサプライヤーに製品の製造を大量発注したと報じた。複数のアジアの部品メーカーの話として、メーカー各社はAppleから同年第4四半期(10~12月期)に1000万台以上の注文を受けたと伝えている。

 この数は同じ期間における米Amazon.comの「Kindle Fire」の発注量のおよそ2倍。タブレット市場は競争が激化しているが、AppleはiPadの小型モデルに高い需要があると見込んでいるとしている。

 iPadの小型モデル、いわゆる「iPad mini」については、すでに量産が始まっているといった報道(関連記事1)や、発表イベントが10月17日に予定されているという報道(関連記事2)があった。

 Wall Street Journalは、韓国Samsung Electronicsの5.3インチ型「Galaxy Note」や7インチ型のKindle Fireに対する消費者の旺盛な需要があることから、タブレット業界のリーダーであるAppleが小型モデル市場に参入しても不思議ではないと伝えている。

 ただし、AmazonのKindle Fire HDや米GoogleのNexus 7はともに廉価版の価格が199ドル。アナリストらは、AppleがiPad miniを成功させるためには、価格を300ドル未満に抑える必要があると指摘している(関連記事3:「Kindle Fire HD」は出足好調だが、Nexus 7との差はまだ大きい---米調査、関連記事4:ついに始まった「7インチタブレット革命」)。