TBSテレビとWOWOWは2012年10月3日、二つのジャンル(ドラマとドキュメンタリー)におけるコラボレーション企画(2012年8月23日発表)についての会見を開いた。2社はそれぞれの立場から、今回の企画のポイントなどを述べた。

 今回、2社がコラボレーションを行う番組は、ドラマ「ダブルフェイス」とドキュメンタリー「伝説の引退スペシャル」である。ダブルフェイスでは異なる人物を主人公とするドラマを2本、伝説の引退スペシャルでは異なるアスリートを取り上げる番組を2本制作し、TBSテレビとWOWOWがそれぞれ1本ずつ放送する。

 TBSテレビ 常務取締役の信国一朗氏は、「TBSテレビとWOWOWはかねてより人材交流をしており、そこから今回の企画が生まれた」という。2社のコラボレーションの効果については、「番組の話題性やスケールは1社はなしえなかったレベルになった」と述べた。さらに「昨今、メディアを取り巻く状況が刻々と変化する中で、会社の枠を越えた協調関係が重要になってきている」「今後も継続的にコラボレーションの可能性も模索していく」と意欲を見せた。

 WOWOW 取締役の船越雄一氏も、「2社がそれぞれ個性を発揮したことで化学反応が起こり、どこにもない番組が出来上がった」と出来上がりに自信を示した。2社の個性の違いについては、「例えばドラマでは、TBSテレビは細かくカットをして視聴者を飽きさせないようにするという工夫が見られ、WOWOWはテレビカメラを長回しすることで役柄の人間性をじっくり描いている、と制作担当者から聞いている」と述べた。

 2社が放送するドラマのダブルフェイスは、香港映画「インファナル・アフェア」を2本立てのドラマとしてリメイクするもので、TBSテレビは警察官でありながら犯罪組織の幹部となった男が主人公のドラマを放送する。WOWOWが放送するドラマでは、犯罪組織から警察へ送り込まれた男が主人公となる。ドキュメンタリーの伝説の引退スペシャルでは、TBSテレビは日本のアスリートを取り上げる「日本編」を、WOWOWは世界のアスリートにスポットを当てた「世界編」をそれぞれ放送する。

[2012年8月23日付のコラボに関する発表資料へ]