写真1●iPhone版のアプリ
写真1●iPhone版のアプリ
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写真2●iPhone版では35個の映像を見ることができる
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写真3●Web版では96個の映像を見ることができる
写真3●Web版では96個の映像を見ることができる
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写真4●自分とフォロワーの映像を見る「Feed」画面
写真4●自分とフォロワーの映像を見る「Feed」画面
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 ベンチャー企業のGnzo(グンゾウ)は2012年10月4日、複数のビデオ映像を配信し、友人・知人らと共有するサービス「Gnzo」を発表した。同サービスは、動画版の「Instagram」と呼べるようなサービスで、友人や知人が投稿したビデオ映像を静止画のサムネイルではなく、“動画として”一覧できる。米国で10月2日~3日に行われたイベント「DEMO Fall 2012」で披露した。

 同社が今回発表したのは、App StoreからダウンロードできるiPhoneアプリ(写真1)と、通常のブラウザーから閲覧できるWebサービス、ブログに映像を貼り付けるためのBlog Widget、第三者が映像を利用できるAPIであるMulti-Video APIである。

 ユーザーがiPhoneなどで撮影した6秒間の映像をGnzoに投稿すると、そのユーザーの知人はiPhoneアプリやブラウザーを通じて投稿を閲覧できる。ユーザーは、投稿映像の中で気に入ったものをクリップしたり、投稿者をフォローすることも可能。iPhone版では同時に最大35、Web版では最大96の動画を見ることができる(写真2写真3)。通常は音声がオフになっているが、たくさんの映像から一つを選ぶことで音声が流れる。

 映像の見せ方は、数種類用意している。「Latest」では最新の投稿ビデオ、「Feed」では自分とフォーローしている人が投稿したビデオ、「Popular」は人気のあるビデオを見られる(写真4)。動画に付与したタグによる検索機能も用意した。

 映像の長さを6秒に設定しているのは、気軽に映像を撮影し投稿してもらうため。映画やテレビ業界で6秒間の映像は、あるシーンを表現する基本的な単位と言われているという。

 同社は、神奈川県に本社を置くベンチャー企業で、社名とサービス名の「Gnzo」は「群像」に由来する。電気通信大学 笠井研究室が開発した「fablic video」がベースになっている。この技術は、さまざまな映像ソースをH.264方式の映像に再変換して蓄積しておき、その中の複数の映像を組み合わせ1本の映像ストリームとして配信するというものだ。

 収益は、広告を通じて得る予定。あるジャンルのビデオを見ているときに、関連するビデオ広告も同時配信するようなモデルを想定している。また、ビジネス向け(B2B)としてはAPIを公開することで、多像化処理をGnzoが請け負うサービスも始めている。