フィンランドNokiaは現地時間2012年10月1日、米Oracleの顧客向けに地図サービスを提供することで両社が提携したと発表した。提携金額などの詳細な条件については明らかにしていない。

 提携のもと、Oracleのミドルウエア製品「Fusion Middleware MapViewer」とNokiaの位置プラットフォーム「Nokia Location Platform(NLP)」を統合する。Fusion Middleware MapViewerは、空間データベース管理プラットフォーム「Oracle Spatial」のデータを使用して地図をレンダリングするJ2EEベースのサービスで、高度な分析に対応したオプションも備える。約200カ国の地図をカバーするNLPと統合することにより、Oracleの各種ビジネスアプリケーションでNokiaの地図データを手軽に利用できるようになる。

 Nokiaは2008年7月に地図/ナビゲーションシステムの米NAVTEQを買収した。Nokiaの携帯電話事業は低迷しているものの、NAVTEQを含むロケーションおよびコマース事業は成長している(関連記事:NokiaのQ2決算、モバイル端末不調で19%減収、14億ユーロの赤字)。

 地図サービスを巡る動向では、米Appleが最新モバイルOS「iOS 6」に実装した独自地図機能「Maps」の不具合について顧客に謝罪する一方、従来iOSに地図サービスを提供していた米Googleは「Google Maps」や「Google Earth」の強化を積極的に進めている(関連記事:Google、Appleの地図機能不評の中「Google Maps」の画像を強化)。

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