システムエグゼは2012年10月1日、ユーザー企業の情報システムをオンプレミス環境からクラウド(IaaS)環境へと移行するシステム構築サービス「クラウドワープ」を発表、同日提供を開始した。ファイルサーバー1台(50万円弱)といった小規模案件から利用できるのが特徴である。

 オンプレミス環境で稼働している情報システムをIaaS環境へと移行するSIサービス。コンサルティングから移行作業の実施、移行後の運用までをセットで提供する。移行先のIaaSとしては、NTTコミュニケーションズが提供する「BizCITY」を利用する。

 サービスは、三つのフェーズで構成する。(1)「クラウド引越コンサルティングサービス」では、移行の効果(業務効率/コスト削減/事業継続性など)を調査し、移行計画を提案し、費用を見積もる。(2)「クラウド引越サービス」では、実際にシステムを移行する。(3)「クラウド運用支援サービス」では、ユーザーに代わって移行後の運用を代行する。

案件規模数十万円の小規模でもコンサル/移行が可能

 最大の特徴は、コンサルティングを前提とした個別対応・個別見積りのシステム構築サービスでありながら、サーバー1台(50万円弱)などの小規模な用途から利用できることである。実際にシステムエグゼでは、ファイルサーバー1台を移行するモデルケースにおける価格参考例を提示している。このケースでは、初期費用が42万7350円、運用費用が月額3万5700円になる(いずれも税込み)。

 同ケースにおける初期費用の内訳は以下の通り。初期コンサルティングが5万2500円、移行設計が5万2500円、環境設計が5万2500円、運用設計が7万8740円。続いて、実際の環境構築・移行作業が15万7500円、既存システムの設定変更作業が3万1500円、ネットワーク回線工事が2100円、である。初期費用は以上で、合計で42万7350円になる。

 同ケースでの運用費用の内訳は以下の通り。共有型サーバー(CPUが2GHz×1、メモリーが2Gバイト、ディスク容量が100Gバイト)が9450円、インターネット利用料が1万2600円、OSライセンス(Windows Server)が3150円である。これに運用オプションのデータバックアップを付けると別途1万500円がかかる。運用費用は以上で、合計で月額3万5700円になる。