カナダResearch In Motion(RIM)は現地時間2012年9月27日、2013会計年度第2四半期(2012年6~8月)の決算を発表した。売上高は前期より増加したものの、前年同期からは大幅に減少した。最終損益は3四半期連続で赤字となったが、アナリスト予測より小幅にとどまった。

 売上高は28億7300万ドルで前期の28億1400万ドルと比べ2%増加し、前年同期の41億6800万ドルからは31%減少した。売上高の内訳はハードウエア関連が約60%、サービス関連が約35%、ソフトウエア関連およびその他が約5%だった。

 米国会計原則(GAAP)ベースの純損失は2億3500万ドル(希薄化後1株当たり損失は0.45ドル)で、前期の5億1800万ドル(同0.99ドル)から半減した。営業損失は3億6300万ドルで、前期の6億4300万ドルから縮小した。これに対して前年同期は純利益3億2900万ドル(希薄化後1株当たり利益は0.63ドル)、営業利益4億700万ドルを計上していた。

 リストラ関連など一時的費用を除いた当期の非GAAPベースの純損失は、1億4200万ドル(希薄化後1株当たり損失は0.27ドル)となる。

 また当期の製品出荷台数は、「BlackBerry」スマートフォンが約740万台、「BlackBerry PlayBook」タブレット端末が約13万台で、いずれも前期および前年同期を下回った。

 RIMのThorsten Heins社長兼最高経営責任者(CEO)は、社内全体で大幅な改革を進めるなか、現金および投資が前期から約1億ドル増の23億ドルになったこと、BlackBerryユーザーが世界で約8000万人に拡大したことなどを明るい材料として挙げた。また、次期モバイルOS「BlackBerry 10」は2013年第1四半期のリリースを目指し予定通り開発が進んでいると述べた。

 米メディアの報道(Forbes)によると、アナリストの予測は売上高が25億ドル、非GAAPベースの1株当たり損失が0.46ドルだった。決算報告の内容がアナリスト予測を上回ったことを受け、RIMの株価は前日比2.00%高の7.14ドルで通常取引を終了した後、時間外取引で20%以上上昇し8.59ドルを付けた。

[発表資料(PDF文書)]