NECは2012年9月27日、同社やグループ企業などの開発者が活用しているクラウド型のソフトウエア開発プラットフォーム「ソフトウェアファクトリ」について、最新の取り組みを発表した。2012年10月から海外展開を本格化し、2013年度からは外販も始める計画である。

 ソフトウェアファクトリは、NECが全社レベルでのITサービスや製品の品質向上を狙い、2009年から社内向けクラウドとして運用しているソフト開発プラットフォーム。自社標準のプロジェクト管理手法やそれに基づくプロジェクト管理ツール、設計書作成やコーディングやテストなどの開発工程を支援する統合開発環境(IDE)、ハードウエア/ネットワーク資源などで構成している。ソースコードの自動検証機能も備える。社内での利用実績について山元正人執行役員常務は「製造・テスト工程でのコストが10~20%程度低減した」と説明する。
 
 この成果をグローバルの製品開発やSI事業にも拡大するため、2012年10月からはインドでソフトウェアファクトリの運用を始める。続いて2013年度中に中国へ展開する方針である。外販については、ユーザー企業や協業先のSI企業などを対象にクラウドサービスとして提供していく予定である。

 またNECはソフトウェアファクトリの現在の社内利用状況についても明らかにした。同サービスの対象となる開発者は約6万人で、現在は1万人超が利用しているという。2016年3月末までに全体の5割となる3万人の利用を目指す。