写真●「The Microsoft Conference 2012」に出展
写真●「The Microsoft Conference 2012」に出展
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 米アマゾン・ドット・コム傘下で、データセンターやクラウドサービス事業を手がける米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は2012年9月26日(米国時間)、同社が提供するクラウド型データベースサービス「Amazon RDS」で、米マイクロソフトのデータベース管理システムの新版「SQL Server 2012」をサポートしたと発表した。従来はマイクロソフト製品では「SQL Server 2008 R2」をサポートしていたが、同日から2012も選択できるようになった。

 米マイクロソフトがAWS向けに特別に設定した「時間制ライセンス」を採用している。顧客企業が日本の東京リージョンのデータセンター(関連記事)を利用する場合の価格は、ライセンス料込みで1時間当たり0.181ドルから。

 日本マイクロソフトが東京都内のホテルで9月27日から28日まで開催中の「The Microsoft Conference 2012」では、AWSの日本法人であるアマゾン データ サービス ジャパンがマイクロソフトのパートナー企業として出展(写真)。展示ブースでは、早速SQL Server 2012対応のデモを披露している。

 アマゾン データ サービス ジャパンでテクニカルセールスを担当する佐藤洋平氏は「AWSとマイクロソフトは競合だと思われがちだが、実は深いパートナー関係にある」と説明する。マイクロソフトのクラウドサービス「Windows Azure」など一部で競合する製品があるものの、それ以外の部分では積極的に連携しているという。今回も、早い段階にマイクロソフトから技術情報の提供を受けて、AWSの基盤上でSQL Server 2012が高速に動作するようにするチューニングを重ねてきた。

 アマゾン・ドット・コム自身も、社内情報システムとしてマイクロソフトの情報共有ソフト「SharePoint Server」をAWSの基盤に載せて運用しているという。展示ブースでは自社の実績を基にしたSharePointのクラウド提供ソリューションを紹介している。

 現時点では、まだAWSの基盤上でマイクロソフトのサーバー用OS「Windows Server 2012」(関連記事)を利用することはできない。時期は明言しないものの「準備を進めており、そう遠くない時期に利用可能になる」(佐藤氏)という。