写真1●HP Integrity NonStop NS2100の外観
写真1●HP Integrity NonStop NS2100の外観
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写真2●日本ヒューレット・パッカードでビジネスクリティカルシステム事業本部長を務める手島主税氏
写真2●日本ヒューレット・パッカードでビジネスクリティカルシステム事業本部長を務める手島主税氏
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 日本ヒューレット・パッカードは2012年9月27日、無停止型サーバー「HP Integrity NonStop」で最もエントリー仕様となる新モデル「NS2100」(写真1)を発表、同日に販売開始した。既存のエントリーモデル「NS2200」と比べ、性能を約6割へと抑える代わりに価格を半減させた。価格(税込み)は、1074万1500円から。

 HP Integrity NonStopは、部品の多重化や障害性対策によって可用性の高さを追求したミッションクリティカル用途のサーバー機である。汎用のラックマウント型サーバー部品を流用しつつ、CPU間やI/O間の通信には独自機構「ServerNet」を使う。MPP(超並列処理)型で動作し、専用OSの上で、RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)やJava実行環境(Sun JDK互換JavaVM)が動作する。

 新モデル(NS2100)は、全3モデルのうちで、最もエントリー仕様となる。既存のエントリーモデル(NS2200)と同等のハードウエア仕様を踏襲しつつ、NS2200が搭載するCPU「Itanium 9300シリーズ(2コア型)」のコア数を故意に2コアから1コアに半減させて性能を約6割に落としている。価格は、NS2200の約半分に設定している。

 2コアのCPUを1コアに制限したことで、既存のエントリーモデルを、より低価格で提供できるようにした。同モデルを投入する狙いとして、ビジネスクリティカルシステム事業本部長の手島主税氏(写真2)は、「高可用性が必要だがコストに厳しい分野の開拓」と「(他社の)高可用性RDBMSをリプレースすることによる運用コスト削減の訴求」を挙げている。

 なお、2012年4月には、ブレードサーバー部品を流用したハイエンドモデル「HP Integrity NonStop BladeSystem NB54000c」についても、CPUコア数を4コアから2コアに半減させた廉価版のソフトウエアライセンス「コア・ライセンシング」を提供している(関連記事)。これに対して、今回のNS2100は、NS2200とは別のモデル名を冠したハードウエアであり、NS2200から単にコア数を減らしただけでなく、より最新の部品を採用している。