写真1●Adobe Edge Animate
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写真2●Adobe Edge Cod
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写真3●Adobe Edge Inspect。画面の左半分はカメラで映している検証中のモバイルデバイス
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写真4●Adobe PhoneGap Builde
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写真5●Adobe Edge Tools & Servicesの価格と、無償版で利用できる範囲
写真5●Adobe Edge Tools & Servicesの価格と、無償版で利用できる範囲
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写真6●アドビ システムズ マーケティング本部 クリエイティブソリューション 第2部部長 西山正一氏(左)とマーケティング本部 デベロッパーマーケティングスペシャリスト 轟 啓介氏(右)
写真6●アドビ システムズ マーケティング本部 クリエイティブソリューション 第2部部長 西山正一氏(左)とマーケティング本部 デベロッパーマーケティングスペシャリスト 轟 啓介氏(右)
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 米Adobe Systemsは2012年9月25日(現地時間)、HTML5コンテンツ開発ツール群「Adobe Edge Tools & Services」を同社のクラウドサービス「Creative Cloud」として提供すると発表した。日本でも9月26日、プレス向け説明会を開催し、ツール群の詳細を紹介した。

 Adobe EdgeはAdobe Edge Animate 1.0、Adobe Edge Code、Adobe Edge Inspect、Adobe Web Fonts、Adobe PhoneGap Build、Adobe Edge Reflowなどからなる。

 Adobe Edge Animate(写真1)は、FlashのようなアニメーションやインタラクティブコンテンツをHTML5で作成できるツール。デザインペインとツール画面下部にあるタイムラインを連動させて、マウス操作だけで動きや効果を定義できる。動作はJavaScriptで記述することも可能。HTML5に対応していないブラウザーに対しては静止画を表示する機能なども備える。

 Adobe Edge Code(写真2)は、Webデザイナーがコードを書くためのツール。開発コードBlakectsと呼ばれていたもの。エディタ上でコードを変更すると、プレビューしているブラウザーにリアルタイムに反映される。編集している個所に関連するCSSを自動的に表示してくれる機能、エディタ上でにカラーピッカーを表示しマウスで色を選択できる機能などを備える。現在は正式提供ではなくプレビュー版である。

 Adobe Edge Inspect(写真3)は、モバイルデバイスでの表示を検証するツール。パソコン上で、多様なデバイスでの表示を一度に検証できる。パソコン上で画面を遷移すると、検証対象のデバイスでも同様に画面遷移、多数のデバイスでの表示を同時にチェックできる。また検証中の全デバイスのスクリーンショットを一度にとることもできる。

 Adobe Edge Web Fontsは、インターネット上に多数公開されているオープンソースのフォントをWebサイトやアプリケーションで使用するためのWebフォントサービスで、無償で利用できる。

 Adobe PhoneGap Builde(写真4)は、同社がオープンソースとして公開しているモバイル向けHTML5アプリ開発ツールPhoneGapの開発ツール。クラウド上でソースコードをビルドできる。ソースコードをアップロードするほか、GitHubから取り込んでビルドすることも可能。ビルドするとQRコードも作成されるので、モバイルデバイスではQRコードを読み込んでアプリをインストールすることもできる。無償版と有償版があり、オープンソースプロジェクトに対しては、有償版も無料で提供する。

 また開発中の、Adobe Edge Reflowのデモを行った。「レシポンシブルWebデザイン」と呼ぶ、ユーザーの環境に合わせてレイアウトが変わるページをデザインするためのツール。表示領域の横幅マウスで調整すると、それに対応したCSSを生成する。CSS3のmediaqueriesを利用する。スニークプレビューという位置付けで、まだプレビュー版も一般提供はされていない。

 これらのツールは、Adobe Creaive Cloudで提供され、無償でも利用できる(写真5)。

 またDreamweaverも、Adobe Edge向けにアップデートする。HTML5の音声とビデオを簡単に操作する機能やHTML5オブジェクトをすばやく挿入するため挿入パネル、Adobe Edge Animateのサポートなどだ。

 アドビ システムズ マーケティング本部 クリエイティブソリューション 第2部部長 西山正一氏は「アドビはWeb標準への貢献、PhoneGapをはじめとするオープンソースプロジェクトへの貢献を行ってきており、今後も継続していく」と同社の取り組みを紹介。「デベロッパーとデザイナーのタスクに合わせたツールを提供していく」と語った(写真6)。