図●2012年第2四半期における国内サーバー市場のベンダー別出荷額シェア(出典:IDC Japan)
図●2012年第2四半期における国内サーバー市場のベンダー別出荷額シェア(出典:IDC Japan)
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 IDC Japanは2012年9月25日、2012年第2四半期(4~6月)の国内サーバー市場の動向を発表した。同四半期の国内サーバーの市場規模は1045億円で、前年同期にあたる2011年第2四半期から18.5%減少している。出荷台数は13万3000台で、同じく前年同期から31.9%減少した。

 今期プラス成長となったのは、ビジネスサーバー、IA64サーバー、メインフレームの3分野。ビジネスサーバーは、金融業と通信業向けに大型機の出荷が好調だった。IA64サーバーは、通信キャリア向けの大型案件があった。メインフレームは、金融向けの出荷が好調で2期連続してプラス成長を維持した。

 一方、x86サーバーは、出荷額、出荷台数ともに前年同期を下回った。前年同期は、同年3月に発生した東日本大震災の影響で出荷が4月以降にずれ込んだベンダーが複数あり、大幅なプラス成長となったが、今期はその反動でマイナス成長となった。

 ベンダー別出荷額では、富士通が首位となった()。今期はスーパーコンピュータである「京」の最終出荷と、同製品の量産品であるPRIMEHPC「FX10」の大型案件があったことが貢献している。またビジネスサーバーでは、OS IV/XSPを搭載した「PRIMEQUEST 1000シリーズ」が好調だった。

 出荷額2位は日本IBMだったが、同社はすべての製品分野において前年同期比でマイナス成長となった。3位は日本ヒューレット・パッカード(日本HP)で、ビジネスサーバーとIA64サーバーが好調だった。4位はNECで、x86サーバーとメインフレームが前年同期からプラス成長となった。5位は、RISCサーバーとメインフレームが好調だった日立製作所。6位は、3期連続プラス成長を遂げたデルとなっている。

 ベンダー別出荷台数でも、富士通が1位となった。京とPRIMEHPCの出荷台数が貢献した。2位は日本HPで、x86サーバーはわずかに前年を下回ったものの、情報サービス向けに複数の大口案件があった。3位はNECで、通信キャリア向けの大口案件があったものの、前年同期のレベルには達しなかった。