写真●日本オラクルで製品事業統括製品戦略統括本部テクノロジー製品推進本部シニア・プロダクトラインマネジャーを務める谷川信朗氏
写真●日本オラクルで製品事業統括製品戦略統括本部テクノロジー製品推進本部シニア・プロダクトラインマネジャーを務める谷川信朗氏
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 日本オラクルは2012年9月24日、データベース管理システム(DBMS)に適したデータ保護のあり方に関する記者説明会を開き、Oracle Database 11gが備えるデータ保護機能「Active Data Guard」の優位点をアピールした。「ハードウエアの多重化だけでなく、ミドルウエアの層でデータを保護すべき」(テクノロジー製品推進本部の谷川信朗氏、写真)と力説する。

 同社の現行製品であるOracle Database 11gでは、オプションライセンスによって、Active Data Guardと呼ぶデータ保護機能が利用できる。同社では、この機能がDBMSのデータ保護に適するとしている。同機能は、本番系サーバーのメモリー上にあるトランザクションログ(REDO)情報をミラーサイトに同期/非同期でコピーするもの。さらに、データの破損を検知した際には、コピーを利用して自動的に修復する機能も提供する。

 同社がミドルウエア層でのデータ保護をうったえる背景には、ハードウエアによる多重化だけではDBMSのデータ保護には不十分、という認識がある。例えば、ストレージ同士で直接にデータ領域をレプリケーションするやり方の場合、元となる本番系のストレージ側にデータを書き込む際にデータが破損していると、破損したデータをレプリケーションすることになってしまう。このため、トランザクションログの段階でミラーサイトに送り、本番系と同様、ミラーサイトのDBMS側でもストレージにデータを格納するやり方がDBMSの複製には適する、としている。

 記者発表会では、Active Data Guardのデモを収録した動画を実演してみせた。まず、本番系とミラーの同期をいったん切った状態で、本番系の上で故意にデータを壊し、エラー「ORA-01578」(データブロックに障害が発生)を発生させて見せた。ここで、ミラーサイトとの同期を復活させた上で、本番系のデータにアクセスすると、ミラーサイト側にあるデータブロックを利用して、本番系のデータが自動的に修復されることを示した。