写真●北京アウトソーシング・サービス企業協会などが 都内で開催した交流会の様子
写真●北京アウトソーシング・サービス企業協会などが 都内で開催した交流会の様子
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 北京アウトソーシング・サービス企業協会(BASS)と中国アウトソーシング・サービス研究センターは2012年9月24日、都内で日本企業との交流会を開催した(写真)。中国のITベンダーも参加し、日本のITベンダーやユーザー企業にアウトソーシングサービスの活用を促した。

 BASSには、北京のほか、大連や西安など大きなアウトソーシング拠点がある都市から100社以上が参加している。2011年は前年比65%増の238億ドルを受託し、日本からの受託が大きな割合を占めている。IT関連の受託が60%を占め最も重要な分野だという。

 今回の交流会で、中国アウトソーシング・サービス研究センターの金世和副主任は「IT分野は今後も安定して成長していく。日本向けの人材を育てている。新しい国際的な分業体制を確立し協力体制を強化したい」と話した。

 BASSの曲玲年理事長は「他国にあるアウトソーシング拠点との大きな違いは内需も大きいことだ。日本のIT関連企業の進出はまだ少ないので、ぜひ進出してほしい」と話す。

 オフショア開発に取り組むITベンダーも講演した。杭州東忠科技有限公司の丁偉儒社長は「アウトソーシング活用はITベンダーよりもユーザー企業の方が上手に活用している。ユーザー企業の方が成果が出やすい。ITベンダーは業務委託する業務の位置づけをはっきりすれば成果が出る」だと指摘する。

 サイノコム・ソフトウェア・グループの時崇明高級副総裁は「長年日本企業とオフショア開発をしてきたが我々の役割が変わってきた。委託のほか中国市場の開拓も支援したい」と話す。