ビジネスデイ2日目となる9月21日、国際会議場201会議室にてソーシャルゲームセッション「ソーシャルゲーム第2幕 ~新時代の展望~」が行われた。

 2012年のソーシャルゲーム市場は国内市場規模が3000億を超え、海外の8000億市場でも日本発のヒットタイトルがでるなど明るい話題が多い一方、コンプガチャといった一部の課金手法が社会問題として話題に上っている現状を第2幕として、キーマンとして注目されるSAP(ソーシャル・アプリケーション・プロバイダー)の代表が集合。

 gloops社長の川方慎介氏、gumi社長の國光宏尚氏、エイチーム社長の林高生氏の3名が、モデレーターの日経BP社「日経エンタテイメント!」吉岡広統氏編集長のもと海外展開を含む今後のビジョンについて語った。

gloops社長の川方慎介氏、gumi社長の國光宏尚氏、エイチーム社長の林高生氏
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 エイチームの林高生社長は、2012年2月にリリースし、国内外のiOS App Store、Android Google Playの両ストアで累計200万ダウンロードを突破し、トップセールス10位以内にランクインするなど現在も成長中のカードバトルゲーム「ダークサマナー」について解説。

 海外展開を重視して開発された同タイトルは、ブラウザーベースの似たタイトルと異なり、プレー中の効果音や美しい映像、海外でウケのいいバイオレンスな表現に配慮して制作。日本在住の外国人スタッフの助言も受けてローカライズした。これらは国内で100本ほど制作したが継続に失敗したタイトルを分析し、開発・運営ノウハウを構築したことが大きいと語った。

 2番手にgumiの國光宏尚社長が登壇。国内ではこれまで12タイトルがGREEのランキング20位以内のヒットタイトルを提供してきたほか、年内にシンガポール、韓国、中国の子会社から海外向けの「Knight Legends」などのタイトルを投入する。

 日本のGREEやDeNAがZyngaなどと比べてARPUが高いほか、海外で日本初のヒットタイトルが増えつつある状況は、プラットフォーマーの内製やベンチャー、海外メーカー、コンシューマーメーカーによる“えぐい競争環境”で生まれたコンテンツや展開手法によるものと指摘。現在は世界を獲る今までにないチャンスとしたうえで、昨日TGSで決算情報を公開したgloopsの川方社長を気にしつつも日本No.1から世界No.1のSAPを目指すと宣言した。