米comScoreが現地時間2012年9月21日に公開した調査結果よると、米Appleの新型スマートフォン「iPhone 5」の米国におけるオンライン予約注文数は、受け付け開始後の3日間で前モデル「iPhone 4S」が1カ月かかって得た注文数とほぼ同じ数(96%)に達した。

 iPhone 5の予約注文については、AppleがiPhone 4Sの2倍あったと報告していた。comScoreでは「(iPhone 5は)Appleの公式発表のデータをさらに上回るペースで売れている」と指摘している(関連記事:「iPhone 5」の予約が24時間で200万台を突破、iPhone 4Sの2倍)。

 その理由としてcomScoreは、スマートフォン市場が拡大していること、膨大な数の買い控え顧客がいたことなどを挙げている。comScoreによると2012年7月時点の米国におけるスマートフォンの所有者数は、iPhone 4Sが発売された2011年10月時点から2400万人増えている。また携帯電話の販売台数は毎年4~6月期に1~3月期を上回る傾向があるが、今年はその逆で1~3月期を下回った。通信キャリアの2年間の契約拘束期間を4~6月期に終えた多くの顧客が、iPhone 5の登場まで購入を控えた可能性があるとcomScoreは推測している。

 米国の各通信キャリアの受け付け開始後3日間の注文数比率は、AT&Tが68%でトップ。これに米Verizon Wirelessの24%、Sprint Nextelの8%が続いた。米国で2年前の6月にAT&Tから「iPhone 4」を購入したユーザーは2年間の契約拘束期間が終わっているため、iPhone 5への買い替えが増えた。一方VerizonのiPhone向け通信サービスが始まったのは2011年の2月であるため、まだVerizonのiPhoneユーザーは契約拘束期間が残っており、現時点ではAT&Tほど買い替えが進んでいないとcomScoreは分析している。

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