画面●復旧した裁判所のホームページ。サイト内検索などは今も利用できない
画面●復旧した裁判所のホームページ。サイト内検索などは今も利用できない
[画像のクリックで拡大表示]

 最高裁判所が運営する裁判所のホームページ(画面)は2012年9月21日、閲覧不能の状態から約1週間ぶりに復旧した。同月14日に沖縄県の尖閣諸島に関連した内容に改ざんされるサイバー攻撃を受けて以来、閲覧不能の状態が続いていた。

 サイト内検索と裁判例情報検索機能は、現在も利用できない。サイト内検索フォームに文字を入力すると、「復旧まで今しばらくお待ちください」という表示が出る。

 また、警察庁は9月19日に「尖閣諸島問題等と関連したとみられるサイバー攻撃事案について」という文書を発表した。これによると、中国のハッカー集団「紅客連盟」の掲示板や、大手チャットサイト「YYチャット」などで、日本の行政機関や重要インフラ事業者などに対するサイバー攻撃の呼びかけが行われた。

 警察庁の調査によると、約300の日本の組織が攻撃対象として掲示され、そのうち総務省統計局や政府インターネットテレビなど少なくとも11のWebサイトが、一定期間閲覧困難になった。裁判所のほか、東北大学病院など少なくとも8のWebサイトについては、中国の国旗などの画像が掲示されるなど、改ざんされている状況を把握した。

 警察庁は既に攻撃対象として掲示された組織に対する注意喚起を実施。今後も攻撃の実態把握と全容解明を図っていくという。

[裁判所のホームページ]
[警察庁の発表資料]