スマートフォンやタブレットの普及にともなって、モバイルゲーム、ソーシャルゲームのボーダーレス化が進んでいる。ゲームビジネスの拡大を目指すとき、まず注目すべきはアジア圏各国の動向だろう。各国のスマートフォンの普及状況は? モバイル&ソーシャルゲームのトレンドは? 文化や環境が異なれば、ゲーム開発の方向性も大きく変わってくる……。

 9月20日に開催された「国際会議アジア・ゲーム・ビジネス・サミット2012」は、そんな疑問を解消し、アジア圏でゲームビジネス展開を考える上で有意義なディスカッションとなった。パネラーは、中国最大規模のゲームメーカー、人人(レンレン)上級副総裁(SVP)兼レンレンゲームジャパン代表取締役社長である何川(カ・セン)氏、インドネシアの新興メーカー、Agate StudioのCOOであるシェニー・アプリリア氏、韓国メーカーの大手NHNハンゲームのスマートフォン事業部 理事であるチェ・ユラ氏、日本を代表するモバイル&ソーシャルゲームメーカー、ディー・エヌ・エーの代表取締役・小林賢治氏の4人。モデレーターは日経ビジネスの浅見直樹が務めた。

何川氏。人人が2011年にリリースした全デバイス対応ゲーム「乱世天下」は大ヒットし、同社が現在の地位を築くきっかけとなった。同作品はレンレンゲームジャパンから「乱世キング」というタイトルで提供され人気となっている
何川氏。人人が2011年にリリースした全デバイス対応ゲーム「乱世天下」は大ヒットし、同社が現在の地位を築くきっかけとなった。同作品はレンレンゲームジャパンから「乱世キング」というタイトルで提供され人気となっている
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シェニー・アプリリア氏。Agate Studioは2009年に設立されたばかりの若い会社で、従業員数は80人足らずだが、すでにインドネシア最大のゲーム開発会社となっている。現在は2カ国4都市で事業を展開しており、リリースしたタイトルも120を超えている
シェニー・アプリリア氏。Agate Studioは2009年に設立されたばかりの若い会社で、従業員数は80人足らずだが、すでにインドネシア最大のゲーム開発会社となっている。現在は2カ国4都市で事業を展開しており、リリースしたタイトルも120を超えている
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NHNハンゲームのチェ・ユラ氏。ハンゲームは韓国NHNグループが運営するオンラインゲームコミュニティサイトで、2000年9月に日本に進出した老舗でもある。近年では検索ポータルサイト「NAVER」やメッセンジャーアプリ「LINE」が注目されている
NHNハンゲームのチェ・ユラ氏。ハンゲームは韓国NHNグループが運営するオンラインゲームコミュニティサイトで、2000年9月に日本に進出した老舗でもある。近年では検索ポータルサイト「NAVER」やメッセンジャーアプリ「LINE」が注目されている
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小林賢治氏。ディー・エヌ・エーが運営する「モバゲー」は、グリーと並ぶモバイル向けポータルサイトととして知られる。同社がリリースした「怪盗ロワイヤル」はソーシャルゲームの枠を超えてコミックやドラマにもなっている
小林賢治氏。ディー・エヌ・エーが運営する「モバゲー」は、グリーと並ぶモバイル向けポータルサイトととして知られる。同社がリリースした「怪盗ロワイヤル」はソーシャルゲームの枠を超えてコミックやドラマにもなっている
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(写真/鹿野貴司)