写真1●iPhone 5発売記念セレモニーで自信を見せるKDDIの田中孝司社長
写真1●iPhone 5発売記念セレモニーで自信を見せるKDDIの田中孝司社長
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写真2●田中社長や剛力彩芽さんとともに記念撮影をするau版iPhone 5の第1号ユーザー
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 「こういう言葉でスタート前の私の気持ちをお伝えしたい。auのiPhone、本命だよね」。KDDI(au)の田中孝司社長は2012年9月21日、東京・原宿のKDDIデザイニングスタジオで開催した「iPhone 5」の発売記念セレモニーでこのように述べ、au版iPhone 5の優位性を強調した(写真1)。

 冒頭、田中社長は「1年前は機能が足りないと(ソフトバンクモバイル社長の)孫さんに揶揄された」と、昨年10月に「iPhone 4S」を発売したときのことに触れた。当初、auのiPhoneにはメールのブッシュ受信機能がないなど、ソフトバンク版iPhoneに比べて見劣りする点があったからだ。「機能としては今春にはキャッチアップできた。しかし技術陣には『次に出てくるiPhone 5の機能をフルに生かせるよう、もっともっとチューニングしろ』と指示を出した」(田中社長)。その結果、今回はソフトバンクモバイルを追い抜くことができたと自信を見せる。

 田中社長が優位性を強調するのは、まずは速度。「LTEはトラフィックの大きい都市部を中心として基地局を設置している。都市部のエリアは既にかなりできている」(田中社長)。加えて、3Gに関しても下り最大9.2Mビット/秒の「WIN HIGH SPEED」に対応。「3Gも速度は3倍になった」(同)。また、iPhone 5の無線LAN機能が5GHz帯に対応したことにも触れ、2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応する「au Wi-Fi SPOT」の利便性が高いことも強調した。

 テザリング機能についても、先行するauの優位性を挙げた。ソフトバンクモバイルも9月19日にテザリングの提供を発表したが(関連記事)、同社の提供開始は2013年1月15日。「auなら買ったその日からテザリング機能が使える」(田中社長)。

 また、9月21日朝に発表した「auスマートパス」のiPhone対応にも言及した。これは、auスマートパスの利用範囲をWebサービスにも拡大したというもの。同時に、iPhoneユーザーも月額390円で(iPhoneユーザーは年内は無料)10Gバイトのストレージサービスやニュース、天気、ゲーム、レシピ、辞書などのWebサービスが使い放題になる。ただし、iPhone向けアプリは米Appleの「App Store」でしか配布していないため、アプリの取り放題はない。

 こうしたメリットがユーザーにも浸透しているためか、iPhone 5の予約状況も好調だという。「予約は予想以上。今年は他社さん(ソフトバンク)を上回っているのではないか」(田中社長)。

 発売記念セレモニーには、CMキャラクターの剛力彩芽さんも登場。au版iPhone 5の第1号ユーザーの男性とともにフォトセッションの時間を設けるなど、記念セレモニーを盛り上げた(写真2)。