写真●ePEEの画面
写真●ePEEの画面
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 オリエントコンピュータは2012年9月18日、ハードディスクのデータの痕跡を消去するセキュリティソフト「ePEE」(写真)の企業向けライセンス「ePEE無制限版ライセンス」を発表、同日から提供を開始した。企業のクライアントPCを廃棄/再利用する用途に向く。価格(税別、以下同)は27万円で、台数無制限で利用できる。290台以上で使った場合、無制限ライセンスの方が得になる。

 ePEEは、パソコン(Windows、Linux)のストレージデータを、その痕跡も含めて消去するセキュリティソフトである。パソコンを廃棄/再利用した際に、ハードディスク(SSDを含む)からデータが漏えいすることを防止する。故意に別のデータで上書きするなどの方法により、簡単にはデータを復旧できないようにする。利用可能な消去方式は、米国国家安全保障局(NSA)方式や米国防総省(DoD)方式など全21種類。

 ソフトウエアは、該当のパソコン上でスタンドアロンで実行する。別途ログ収集サーバーを用意しておくことで、どのパソコンのデータをいつ消去したのかといったログ情報を管理できる。パソコン上で動作するePEEのデータ消去ソフトが、自身の動作ログをログ収集サーバーに転送/通知する。オリエントコンピュータ側でも、証明書の発行やライセンス管理などにログを利用する。

 今回、企業利用向けに無制限ライセンスを追加した。これまでも複数台数分のライセンスを一括して購入することは可能だったが、大量のパソコンに適用する用途を狙って、無制限版を用意した。台数ライセンスは1台当たり934円で、290台以上で無制限版の価格(27万円)を超える。

 今回さらに、ソフトウエアをダウンロードしておいて、使った分のライセンスを後から支払う形態「ePEEダウンロードフリーレンタルシステム」も用意した。1台当たりのライセンス価格は、通常版と同じ934円である。100台分使った場合は、後から9万3400円が課金される仕組み。なお、従来は、ソフトウエアをダウンロードする際に、ライセンス料金を支払う必要があった。