NECキャピタルソリューションは2012年9月18日、企業のクライアントPCの保守サービスを遠隔地からリモートで実施するサービス「Remote Service Desk」を発表、同日提供を開始した。オンサイト保守を受けにくい遠隔拠点などに適する。価格は個別見積もりだが、「PCベンダーのオンサイト保守と比べて安価になる」(同社)としている。

 OSが立ち上がらなくなるなどのシステムトラブルが発生した際に、サービス窓口に連絡することによって、トラブルから復旧できる。連絡を受けた保守サービス担当者は、トラブルの原因を切り分け、手動での復旧作業や、バックアップイメージを利用したシステムリカバリーなどを実施する。

 最大の特徴は、オンサイト保守ではなく、リモート保守サービスであること。トラブルの原因究明や復旧作業を、リモートから実施する。このため、クライアントPCがIntel vPro技術を搭載している必要がある(vProの要素の一つであるAMT 6.0技術が提供するリモート操作機能を利用する)。同機能は、2010年以降のCore i5/i7 CPUなどで利用できる。クライアントPC上にソフトウエアをインストールする必要はない。

 リモートから保守するためのシステム構成として、社内ネットワーク(オンサイト)側に専用のサーバー機を配置する。このサーバー機を仲介する形で個々のクライアントPCを遠隔操作する仕組み。さらに、このサーバー機は、イメージバックアップソフトの管理サーバーを兼ねる(利用しているバックアップソフトの種類は非公開)。これを使って、システムディスクのイメージデータを使った復旧ができる。

 イメージデータを利用した復旧は、原則として、全社員に共通のマスターイメージを利用する。ハードウエア障害時などに、予備機に対してマスターイメージを展開し、これを新PCとして利用する。システムイメージとは別に個々のエンドユーザー個別のユーザーデータも管理/リストアできるが、標準では個々のエンドユーザーごとに個別のシステムイメージを管理/リストアしない。