写真●Dell EqualLogic PS-M4110を格納したブレードサーバーきょう体と、製品を紹介する米Dellのトラビス・ビジル(Travis Vigil)氏
写真●Dell EqualLogic PS-M4110を格納したブレードサーバーきょう体と、製品を紹介する米Dellのトラビス・ビジル(Travis Vigil)氏
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 デルは2012年9月12日、IP-SAN(iSCSI)ストレージ「Dell EqualLogic」ブランドの二つの新製品を発表した。ブレードサーバーのきょう体に収納できるブレード型ストレージ「Dell EqualLogic PS-M4110」(写真)と、Dell EqualLogicストレージを分散ファイルシステムとして利用できるようにするNASヘッド「Dell EqualLogic FS7610」である。いずれも9月12日に出荷を開始した。

 一つ目の新製品であるPS-M4110は、ブレードサーバーきょう体「Dell PowerEdge M1000e」に格納できるiSCSIストレージである。これにより、外部ストレージを接続することなく、1台のM1000eきょう体だけでサーバー、スイッチ、ストレージを構成できる。M1000eは1台で16台のブレードを収容できるが、PS-M4110はブレード2台分のスペースを消費する。1台のM1000eに搭載できるPS-M4110は最大で2台までである。

 PS-M4110の主な仕様は、以下の通り。ドライブは2.5型SAS×14台で、搭載ドライブの種類に応じて4モデルを用意した。ドライブは、1TバイトのニアラインSAS、1万回転/分および1万5000回転/分の高速SAS、400GバイトのSSD(Solid State Drive)が利用できる。価格(税別、以下同)は、265万円から。

 一方、二つ目の新製品であるFS7610は、Dell EqualLogicのストレージ製品群をNASとして利用するためのゲートウエイ装置(NASヘッド)である。特徴は、同社の分散型ネットワークファイルシステム「Fluid File System」を搭載し、複数のNASヘッドを束ねたクラスタリング環境を論理的に一つのNASであるかのように運用できることである。単一ネームスペースで最大509Tバイトまで拡張できる。価格(税別、以下同)は、399万円から。

 なお、今回二つの新製品を製品ラインアップに追加したDell EqualLogicシリーズとは、ミッドレンジ向けのiSCSIストレージである。主な特徴は、スケールアウト型(ストレージプールに対してボリュームを割り当てられる)で動作することと、シンプロビジョニング(ボリューム容量仮想化)機能を持っていることである。米Dellが買収した米EqualLogicの製品ラインであり、2008年からDell EqualLogicブランドで出荷している。