写真1●サイクロの共同創業者であるジェフ・クレバンEVP(エグゼクティブ・バイス・プレジデント)
写真1●サイクロの共同創業者であるジェフ・クレバンEVP(エグゼクティブ・バイス・プレジデント)
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写真2●「モバイルフィールドサービス」のアプリ画面
写真2●「モバイルフィールドサービス」のアプリ画面
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 SAPジャパンは2012年9月11日、記者説明会を開催し、独本社が買収した米サイクロのソフトウエアを日本国内で本格的に提供することを発表した。スマートフォンやタブレット端末などで動作する専用アプリで、フィールドサービス業務や在庫管理業務を支援する。

 「モバイルアプリを業務で本格的に活用する時代になった。ただ企業によってはそのためのスキルが十分でないケースがある」と、サイクロの共同創業者であるジェフ・クレバンEVP(エグゼクティブ・バイス・プレジデント)は指摘する(写真1)。そういった企業向けの製品である。

 提供するアプリは3種類。「モバイルフィールドサービス」「モバイル在庫管理」「モバイルEAM」である。いずれもSAP CRMやSAP ERPなどを導入した業務システムと連携する。

 例えばモバイルフィールドサービスは、フィールドエンジニアが顧客企業を訪問して機器などの故障対応をする業務を支援する。修理依頼の一覧やその内容、故障履歴などを、タブレット端末やスマートフォンの画面に表示(写真2)。エンジニアは「到着」「作業中」などのステータスを入力し、作業内容をリアルタイムに把握できるようにする。

 提供するアプリは、Android端末、iPhone、iPadなど複数種の端末で動作する。データ項目やアプリの動きなどを自社の業務に合わせてカスタマイズするためのツールも提供する。また、SAP以外の業務システムとの連携も可能だという。

 SAPジャパンは、サイクロのモバイルアプリを年内に1社、来年には10社に提供することを目標とする。