写真1●HTML5 Conference 2012
写真1●HTML5 Conference 2012
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写真2●シーエー・モバイル Web先端技術フェロー 白石俊平氏
写真2●シーエー・モバイル Web先端技術フェロー 白石俊平氏
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写真3●Google シニアエンジニアリングマネージャー及川卓也氏
写真3●Google シニアエンジニアリングマネージャー及川卓也氏
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 HTML5のコミュニティであるhtml5j.orgは2012年9月8日、「HTML5 Conference 2012」を開催した(写真1)。基調講演では、シーエー・モバイル Web先端技術フェロー 白石俊平氏(写真2)とGoogleシニアエンジニアリングマネージャー及川卓也氏(写真3)がHTML5とコミュニティの過去と現在、未来を語った。

 最初に白石氏がコミュニティの過去と現在を紹介した。html5.orgは2011年にグーグルとの共催でChrome+HTML5 Conferenceを開催したが、その参加者数は約200人。今回のHTML5 Conference 2012では1000人の参加者枠を用意したが、約30時間で満席となった。コミュニティの参加人数も2011年8月の3785人から2012年9月には4956人へと急増。HTML5への関心の急速な高まりを示すものとなっている。

 及川氏はHTML5の過去と現在、未来を解説した。HTML5の源流は2004年のWHAT ワーキンググループにさかのぼる。Webがページではなく、アプリケーションとして使われるようになり始めた時期だ。そしてAppleがFlashではなくHTML5を選択したことが転機になり一気に主役へと躍り出た。「ブラウザはもはや閲覧ソフトではない。クラウドアプリの重要な要素技術になった」(及川氏)。

 将来のHTMLは「妥協無く、より簡単に、より広がるように」なると及川氏は言う。そのための重要な技術として、AndroidのIntentのようにWebアプリが連携するWebIntent、プログラムを部品化するWebComponentをあげた。

 そして白石氏がコミュニティの将来として「日本が世界のWebシーンをリードするようになりたい」と語り、基調講演を締めくくった。

 HTML5 Conference 2012ではこのほか、技術、デザイン、ゲームなどに関する20以上のセッションが行われた。カンファレンスの模様は、Ustream.tvの録画で見ることができる。