写真●端末間の音声遅延を測定するソリューション「Voice Pinger」
写真●端末間の音声遅延を測定するソリューション「Voice Pinger」
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 測定ツールなどを開発・販売するグリーン(Glean Corporation)は2012年9月7日、端末間の音声遅延を測定するソリューション「Voice Pinger」の発売を開始した。(1)パルスを発信し遅延やノイズレベルを測定する装置「Voice Pinger VP100」、(2)VP100とスマートフォンやフィーチャーフォンのマイク/スピーカージャックを接続する専用ケーブル、(3)遅延やノイズレベルを記録・可視化するWindows用ソフトの三つで構成する(写真)。実勢価格は50万円前後。

 測定区間は、何らかのネットワークを介した端末-端末間。ネットワークの通信方式などは問わない。写真では(1)3G網に接続しているフィーチャーフォン、(2)050番号で受発信できるサービスのアプリをインストールし、無線LANルーターを介して別の3G網経由でインターネットに接続しているスマートフォンのエンド-エンドの音声遅延を測定している。VoIPアプリをインストールしたパソコンとスマートフォン間の音声遅延の測定などにも使える。

 測定対象デバイスは、音声通話が可能であり、かつマイク/スピーカージャックを備える機器。接続用ケーブルは市販品の組み合わせではなく、様々な機器で使うことを想定して別途開発した。9月末には、通信業界で標準的に採用されている音声品質評価手法「POLQA」(ITU-T P.863)にオプションで対応予定。ドイツOPTICOMの音声品質評価・解析ソフト「PEXQ」による分析などが可能になる。LTE網で音声をやりとりするVoLTE(Voice over LTE)の評価用途なども狙う。