Acroquest Technologyは2012年9月5日、連続的に発生するデータをリアルタイムに分散処理するフレームワーク「AcroMUSASHI Stream」をオープンソースソフトウエア(OSS)として公開した。同製品は、分散処理フレームワークの「Storm」をベースに開発されており、通信情報や交通情報など絶え間なく発生するデータを集計したり、ランキングしたりするシステムに利用できる。今後Acroquestでは、AcroMUSASHI Streamを使ったシステム構築やサポートサービスを展開していく予定だ。

 AcroMUSASHI Streamは、発生したイベントをHTTPやSNMP、SOAPなどの主要プロトコルで受信する「ゲートウエイ部」、Stormを使ってデータを加工・処理する「ストリーム部」、収集したデータや分析結果をJDBCやHDFS、HBase、Cassandraで連携させて保存する「データストア部」の三つで構成されている。AcroquestはAcroMUSASHI Stream使うことで、連続して発生する大量データ(ストリームデータ)を毎秒数十万~数百万イベントのスループットで処理できるようになったという。

 また、AcroMUSASHI Streamのインストーラも合わせて公開している。従来は、依存パッケージをビルドしてインストールしなければならなかったが、公開されたインストーラを使用すれば、RPMによるインストールが可能だ。同梱している追加のパッケージ(storm-service)をインストールすれば、serviceコマンドからStormを起動することも可能になる。

■変更履歴
当初、第2段落でAcroMUSASHI Streamについて「Stormフレームワークに独自の改良を重ねた」と表現しておりましたが、Stormそのものではなく周辺機能を強化したものです。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2012/09/05 14:45]