写真●米Engine Yard CEO John Dillon氏
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写真●Engine Yard 日本法人 代表取締役社長 Timothy Romero氏
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 米Engine Yardは2012年9月4日、記者会見を開催し、日本での本格的な業務を開始したと発表した。Engine YardはRuby、PHP、Node.js(JavaScript)のPaaS(Platform as a Service)を提供している。

 Engine yardはRubyのサービスを提供する企業として2006年に設立された。2011年には米Orchestraを買収してPHPのサポートを開始。2012年9月にはNode.jsのサポートを開始した。

 Engine YardのCEOは、Saleceforce.comの初代CEOであるJohn Dillon氏が務めている。Dillon氏は「Enine YardののPaaSは58カ国の数千社が利用しており、2011年度には2800万ドルの収益を達成した」と語った。現在の顧客はRubyが約80%と大半を占めるが、新規顧客はRubyとPHPが同程度で、成長率としてはNode.jsが最も高いという。

 現在、Amazon Web Services上でサービスを提供している。日本向けには東京リージョンを利用する。「他の日本のデータセンターでの提供も検討している」(Dillon氏)という。

 日本法人は2012年3月12日付で設立。代表取締役社長には、デジタルガレージやZurich Insuranceの日本支店に在籍していたTimothy Romero氏が就任した。Remeo氏は「日本では現在約20社のベンチャー企業が顧客となっており、2013年までに新規顧客200社の獲得を目標としている」と語る。2013年にはプライベートクラウドサービスを開始する予定という。

 Rubyを主力としたPaaSベンダーとしては、Salsefroce.com傘下で、まつもとゆきひろ氏をチーフアーキテクトとして招聘しているHerokuがある(関連記事)。Herokuとの差別化としては、「Herokuはマルチテナントだが、Engine Yardはシングルテナントで提供するため信頼性が高い。小規模ではシングルテナントのほうが低コストだが、大規模ではマルチテナントではシングルテナントの方が有利になる」(Engine Yard 日本法人 技術部長 今中崇泰氏)とする。Engine Yard Cloudの料金は1つのスモールインスタンスで月額6480円。