米Appleは現地時間2012年8月31日、韓国Samsung Electronicsを相手取った特許侵害訴訟に関する訴状の修正を米カリフォルニア州サンノゼの連邦地方裁判所に提出し、特許を侵害しているとする対象製品に「Galaxy S III」スマートフォンを追加した。

 Galaxy S IIIは米国では2012年6月より販売され、主要キャリア5社が扱っている(関連記事:Samsungの「Galaxy S III」、米キャリア5社が発売へ)。米Googleのモバイルプラットフォーム「Android 4.0」(開発コード名は「Ice Cream Sandwich」)を採用し、好調な売れ行きを見せている。

 Appleは修正訴状の中で「Samsungは引き続き模造品を市場にあふれさせている」と非難し、2011年8月から2012年8月にかけてリリースされた「特許を侵害している新製品」として、Galaxy S IIIのほかタブレット端末「Galaxy Note 10.1」「Galaxy Tab 7.0 Plus」「Galaxy Tab 8.9」を含む20余りの機種を名指しした。

 両社の係争はAppleが2011年4月に、Samsungの製品が「iPhone」や「iPad」関連のデザイン特許および登録商標を侵害したとして提訴したことが発端となっている。Samsungも通信技術に関する特許がAppleに侵害されたとして逆提訴し、その後両社の訴訟合戦は世界各国に広がった。

 2012年8月24日にサンノゼ連邦地方裁判所の陪審はSamsungによるApple特許侵害を認める判決を下し、10億5000万ドルの損害賠償支払いを命じた。Appleはこの裁決を受けてSamsung製スマートフォン8機種を対象とする米国販売差止の仮処分を申請している(関連記事:Apple、Samsung製スマートフォン8機種の販売差止仮処分を申請)。

[連邦地裁への提出書類(文書共有サイト「Scribd」で公開)]