写真1●最新のコンバーチブル型Ultrabookを紹介する東芝デジタルプロダクツ&サービス社 営業統括責任者の檜山太郎氏
写真1●最新のコンバーチブル型Ultrabookを紹介する東芝デジタルプロダクツ&サービス社 営業統括責任者の檜山太郎氏
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 2012年8月30日、東芝はドイツ・ベルリンで開催されている「IFA 2012」のブースにおいて商品戦略に関する説明会を開催し、Windows 8対応PCや4Kテレビへの同社の取り組み状況を説明した(写真1)。

 昨年11月、東芝は世界最薄・最軽量のUltrabookを発売したことを挙げ、Ultrabook市場における国内メーカーとしての存在感を強調した。今後はUltrabookの利用シーンの多様化に合わせて、ラインアップを強化。ビジネスやエンターテインメント向けに特化したUltrabookを次々と投入する計画を明らかにした。

3機種のWindows 8対応PCはすべてタッチ対応、Windows RTは見送り

 Windows 8についても、東芝は大きな期待をかけている。東芝による調査では、すでにWindows 7対応PCの買い控えが始まっており、ユーザーの期待の高まりを感じているという。東芝はその背景として、昨今のスマートフォンやタブレットの普及により、多くのユーザーがタッチ操作に親しんでいる点を要因として挙げた。

 Windows 8対応PCとしては、コンバーチブル型、クラムシェル型、オールインワン型の3機種を発表。そのすべてがタッチ操作に対応する(写真2写真5)。

写真2●Windows 8対応のタッチ操作PCを3機種発表
写真2●Windows 8対応のタッチ操作PCを3機種発表
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写真3●コンバーチブル型のSatellite U920t。国内ではdynabook R800系として提供予定
写真3●コンバーチブル型のSatellite U920t。国内ではdynabook R800系として提供予定
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写真4●クラムシェル型のSatellite P845t。クラムシェル型ノートPCとして初めてタッチに対応する
写真4●クラムシェル型のSatellite P845t。クラムシェル型ノートPCとして初めてタッチに対応する
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写真5●オールインワン型のLX 830 Touch。23インチのディスプレイを搭載
写真5●オールインワン型のLX 830 Touch。23インチのディスプレイを搭載
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 東芝は以前からWindows RT対応PCの開発を進めており、試作機を公開していたが、今回の発表には含まれていない。この点について東芝は基幹部品の調達に問題が発生したため、やむを得ず見送ったことを明らかにした。しかしWindows RTの市場には依然として注目しているという。

 米Microsoftが発表したSurfaceの存在については、まだ発表されたばかりの段階であり、具体的なコメントをする時期ではないと語った。その上で、PC黎明期には各メーカーが独自に作り込みをしていたが、OS・CPU・PC本体といったレイヤーでの水平分業体制が確立した1995年以降、急速に市場が拡大したという歴史的経緯に触れ、Microsoftがその体制に変化をもたらしつつあると指摘。しかしMicrosoftが依然として重要なパートナーであることに変わりはないと強調した。

 IT管理者向けの機能としては、東芝独自のTSCM(Toshiba Smart Client Manager)というミドルウエアを挙げた。米IBMのTivoliをベースとした技術で、PC管理を双方向化できる点が特徴となっている。具体的には、アップデートパッチの一斉配布のようにサーバーからクライアントへ向けた管理はもちろん、クライアントPCからサーバーへ向けてCPU温度やハードディスクの障害情報を送信する技術に対応。これにより、PCが故障するタイミングを事前に予測することでダウンタイムを削減できるという。