電通は2012年8月31日、ローソンやファミリーマートなどコンビニエンスストア各社の電子クーポンシステムと連携し、FacebookやTwitter上で電子クーポンを配布するシステムを開発したと発表した。9月3日から広告クライアント企業向けに同システムの提供を開始し、クーポン配布プロモーションなどでの活用を提案する。

 今回開発したシステムは、SNSサイトのAPIと連携してクーポン取得サイトにユーザーを誘導するプログラムと、コンビニエンスストア各社の電子クーポンシステムと連携して、クーポンの配布を管理するシステムの2種類の仕組みで構成する。

 例えば、ある商材のキャンペーンサイトでクーポンを取得するためのゲームやクイズを用意しておき、そのゲームに参加したユーザーが、クーポンを取得したことをFacebookやTwitterなどで自分のフォロワーや友達にシェアできるようにする。

 ゲームに参加したユーザーには、キャンペーンを実施する各コンビニエンスストアチェーンのクーポン発行方法に適した仕組みで、ユーザー単位のクーポン発行情報を配布する。例えば二次元バーコードやシリアルナンバーなどを画面上で提供し、それを店頭の情報端末に入力することでクーポンを取得する。

 電通では、5月から6月にかけて、同システムの実証実験を正式サービス化に先立って実施しており、「SNS上の友達経由でクーポンを取得すると、クーポン配布サイトで直接ユーザーに配信するより、実際に店頭でクーポンと引き替えるコンバージョン率が15%程度高くなるという結果が出た」としている。こうした効果の高さを生かして、新商品のトライアルユーザー獲得や、SNSから見込み客を店頭に誘引する施策などに同システムを活用する。

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