写真●開発した手のひら静脈ハイブリッド認証ソフトウエア
写真●開発した手のひら静脈ハイブリッド認証ソフトウエア
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 ソフトバンクモバイルは2012年8月28日、スマートフォンなどのカメラに手のひらをかざすことで個人認証が可能な技術の共同開発に成功したと発表した。画像処理技術の開発などを手掛けるユニバーサルロボットと共同で技術開発した。今後、技術検証を進めて2012年度中の製品化を目指す。

 開発した技術は、可視光で手のひらの静脈と掌紋を同時に抽出し、両方の情報から個人を認証するハイブリッド認証が可能なソフトウエアである。従来、手のひら静脈認証は静脈を検出するために赤外線装置が必要だった。これに対して今回の技術は独自のアルゴリズムで可視光から静脈を検出できるようにしたのが特徴である。
 また認証情報として静脈と掌紋の形状とを組み合わせることで、より高精度で安定した認証が可能になるという。スマートフォンやスマート家電などの汎用的なカメラを使って、今回のハイブリッド型の手のひら認証を実現したのは「世界初」としている。

 ソフトバンクモバイルはすでに「iOSやAndroid OSに対応した実験用アプリを開発し、技術の検証を進めている」(広報部)。アプリを搭載したスマートフォンを安全な個人生体認証端末として活用し、インターネットサービスの各種認証や、ネットバンキングの決済認証まで利用可能にすることを目指す。

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