写真●CA IdentityMinder r12.6の画面(パスワード運用ポリシーの設定画面)
写真●CA IdentityMinder r12.6の画面(パスワード運用ポリシーの設定画面)
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 CA Technologiesは2012年8月27日、複数の情報システムに対するアクセス権限を一元管理するサーバーソフトの新版「CA IdentityMinder r12.6」(写真、旧称はCA Identity Manager)を発表、同日出荷を開始した。新版では、これまでコーディングが必要になっていた細かい動作設定やデータ操作を、GUI画面から簡単に行えるようにした。価格(税別)は、1000ユーザー576万円から。

 個々の業務サーバーや人事データベースなどの複数の情報システムがこれまで個別に管理していたユーザー情報を、一カ所に集約して管理する。人事異動や組織変更などの際には、これら業務システムに対して、アカウントの作成/移動/削除、権限の設定と反映、などができる。

 新版では、GUI機能を強化した。例えば、GUIの操作だけで、アカウント発行時の処理を定義できるようにした。人事データベースからユーザーの氏名を取得してメールアドレスを自動生成したり、ユーザーの入社日に合わせて情報システム上にアカウントを作成したり、といった処理を定義できる。従来版では、こうした設定をするための専用言語が用意されており、コーディングが必要になっていた。

 業務システムに対するアカウントと権限の構成情報の操作も、GUI画面から実施できるようにした。アカウント単位で権限情報をインポート/エクスポートしたり、異なる業務システム間でアカウント情報を移行/コピーしたりといった作業を、GUI画面だけで行える。従来版では、これらの処理にもコーディングが必要だった。

 新版ではまた、セキュリティを強化した。例えば、SSO(シングルサインオン)ソフトのCA SiteMinderで使われているパスワード運用ルールを取り込み、パスワードの運用を強化した。これにより、一定期間変更されていないパスワードに対して変更を促す運用などができるようになった。このほか、管理対象となる個々の業務サーバーとの通信時に利用するSSL証明書として、従来版のSHA-1に代わってSHA-2のSSL証明書を利用できるようにした。