写真1●データセンター管理ソリューションの管理画面(フロアー図)
写真1●データセンター管理ソリューションの管理画面(フロアー図)
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写真2●データセンター管理ソリューションの管理画面(ラック構成図)
写真2●データセンター管理ソリューションの管理画面(ラック構成図)
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 アイティフォー(ITFOR)は2012年8月24日、データセンターのファシリティ(設備)とIT機器を関連付けて統合管理するシステム製品「データセンター管理ソリューション」(写真1写真2)を発表、同日販売を開始した。新しいIT機器を導入する際に、電力や空調に不足がないか、どのラックに配置すればよいか、などが分かるようになる。

 ソフトウエアとして、米エマソンのデータセンター統合管理ソフト「Trellis(トレリス)」を利用する。これに、エニイワイヤの環境センサーネットワーク製品を組み合わせて提供する。価格(税込み)は、環境センサーを含まないソフトウエアライセンスが、30ラック相当(管理対象のサーバー約600台分)で560万円から。

 消費電力や床上重量といったファシリティ上の制約を考慮しながらIT機器の配置計画を立案できるようにする。具体的には、消費電力などのスペック情報を備えたIT機器のアイコンを作図画面の上にドラッグアンドドロップして、ラック構成図やフロアー図を作図する。ラック内の電力がしきい値を超えたことなどが、色で分かる。

 市場で売られているIT機器であればアイコンが用意されており、利用できる。約2万件のIT機器が共有データベースに登録されており、イメージ画像のほか、大きさや各種のカタログスペックの情報を持っている。登録されていないIT機器についても、インターネット上の専用フォームを介して型番を申請することで、米エマソンがスペックを調査してデータベースに反映する。

 ラック構成やフロアー構成をシミュレーションするだけでなく、実際にIT機器を設置する際の担当者間のワークフローも支援する。IT機器の設置や変更に必要なタスクをリスト化し、これを関連する担当者に自動的に割り当て、ワークフロー形式で進ちょくを管理する。これらにより、従来数日を要したシミュレーションを即日に、一連の作業期間も半分以下へ削減できるとしている。

 エニイワイヤの環境センサーネットワーク製品を組み合わせて利用できる。これにより、データセンター内の温度分布などの環境情報を、フロアーのシミュレーション図などと同時に表示できるようになる。環境情報を考慮することで、温度が高いラックから温度が低いラックにIT機器を移すといった計画を立てやすくなる。