米IHS iSuppliは現地時間2012年8月23日、世界半導体市場に関する調査結果を発表した。それによると、2012年第2四半期の世界売上高は752億ドルで前年同期の775億ドルと比べ3%減少した。特に日本と欧州のサプライヤーが影響を受けたという。

 欧州危機や米国の高い失業率、中国製造業の減速などを背景に、第2四半期の同市場はたいへん期待外れの結果に終わった。IHSエレクトロニクスおよび半導体調査担当上級ディレクターのDale Ford氏によると、世界の約3分の2におよぶサプライヤーが前年同期と比べ収入が減少した。

 第2四半期における売上高ベースの首位サプライヤーは米Intelで、シェア16.0%を獲得した。2位は韓国Samsung Electronicsでシェアは10.1%だった。上位10社のうち最も成長したのは4位の米Qualcomm(前年同期比23.7%増)、次いで9位の米Broadcom(同10.0%増)だった。

 上記4社を除く6社はすべて売上高が前年実績を下回り、特に3位の米Texas Instruments(前年同期比13.0%減)、5位の東芝(同14.5%減)、6位の韓国SK Hynix(同11.5%減)、7位のスイスに本拠を置くSTMicroelectronics(同16.4%減)は2ケタ落ち込んだ。

 第1四半期と比べた場合、市場全体の成長率は3%未満にとどまった。通常第1四半期は需要が低いことを考えると4%以上でなければ、2011年を上回る成長は見込めないとIHSは指摘する。2011年の通年売上高は前年比1.4%の微増だったが、不調な2012年前半を受け、2012年全体の成長率は2011年を下回るとIHSは予測している。

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