写真●会見する富士通の下島文明執行役員常務
写真●会見する富士通の下島文明執行役員常務
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 富士通は2012年8月23日、物流管理パッケージ「Logifit/LM-物流KPI」の販売を開始した。ユーザーごとにKPI(重要業績評価指標)を設定でき、実績との乖離を素早く分析できる。富士通総研などと連携し、システムの導入だけでなく、配送ルートの見直しなど業務プロセスの改善にまで踏み込んでサービスを提供する。

 Logifit/LM-物流KPIは、KPIの設定から実績データの取得、分析・評価、改善策の立案までを支援するパッケージソフト。例えば、売り上げに占める輸送や作業、保管コストについて、目標値や前年同月の実績、全社平均からの乖離を確認できる。そこから売り上げに占める作業コストの割合が高いと分かれば、得意先ごとの返品率や単位当たりの作業コストにまで掘り下げて分析可能だ。

 価格は5拠点(25ライセンス)にカスタマイズなしで導入するケースで約1500万円。独自のKPIを3つ追加したうえで10拠点(50ライセンス)に導入すれば約2000万円になる見込み。「システム導入からある程度の効果が出るところまではこの料金に入っている」(富士通の中丸岳夫民需ビジネス推進本部流通ビジネスソリューション推進統括部シニアディレクター)。

 富士通の下島文明執行役員常務流通ソリューションビジネスグループ長は「流通業界が大きく変わり、技術革新が急速に進んでいるなかで、ビジネスアプリケーションをもう一度作り変えたいという要望がある。Logifit/LM-物流KPIはその要望に応えたパッケージ」と語る(写真)。富士通は物流関連ビジネスで2016年3月期までに累計で400億円の売り上げを目指す。