写真●楽天が導入したA10ネットワークスの負荷分散装置「AX 2600GF」
写真●楽天が導入したA10ネットワークスの負荷分散装置「AX 2600GF」
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 ネットワーク機器のA10ネットワークスは2012年8月23日、楽天のインターネットショッピングモール「楽天市場」で、同社のロードバランサー(ネットワーク負荷分散装置)「AX 2600GF」(写真)が採用・導入されたと発表した。楽天市場は約7600万人の会員を抱えており、Webサイトへのアクセス総量が多い。時間限定の「楽天スーパーSALE」などの開催時にアクセス負荷が集中する傾向もあるため、これを効率良くさばくために、A10の技術を採用した。

 楽天市場では、AX 2600GFの導入によって、ロードバランサーの台数を従来比で3分の1程度に減らした。これに伴う消費電力量やサーバー設置スペースの削減効果も大きいという。

 楽天市場は2010年7月から旧式のロードバランサーのAX 2600GFへの置き換えを順次進めており、これまでに数十台が稼働している。AX 2600GFはA10が独自に開発した64ビットOSによる複数CPUの並列処理を採用しており、1台で旧式のロードバランサー数台分の処理性能を出せる。サーバーラックの1Uサイズに収まるため、スペース効率が高まる点も評価した。

 A10ネットワークス(関連記事)は米国シリコンバレーに本拠を置くネットワーク機器メーカーで、ロードバランサーやID管理サーバーの専用機(アプライアンス製品)で強みを持つ。

[A10ネットワークスの発表資料]