写真●JUST Officeの画面(リボンインタフェース画面)
写真●JUST Officeの画面(リボンインタフェース画面)
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 ジャストシステムは2012年8月23日、Microsoft Officeとの互換性に注力した統合オフィスソフト「JUST Office」(写真)の新バージョンを発表した。8月30日から提供する。新版では、表計算ソフトを制御するためのAPIを開示した。これにより、Excelのように外部のVisual Basicアプリケーションから操作できるようになった。

 JUST Officeは、Microsoft Office 2003互換をうたう統合オフィスソフトである。法人向けの[Corporate]では、需要が高い三つのソフトをパッケージ化している。(1)Excel互換をうたう「JUST Calc」、(3)PowerPoint互換をうたう「JUST Slide」、(3)Word互換をうたう「JUST Note」---である。これらは、xls/ppt/doc形式のファイルをそのまま利用できる。

 新版では、表計算ソフトのJUST Calcに、業務システムとの連携機能を付けた。具体的には、Visual Basic(VB)からJUST Calcを制御するためのコーディングの記述方法を、ドキュメント化して開示した(従来は開示していなかった)。これにより、例えば、基幹システムと表計算ソフトをデータ連携させるアプリケーションを、VBで開発できるようになった。

 ExcelもAPIを開示しており、これを使うことでVBから制御できる。ここで同社は、Excelを外部から制御するためのコーディングと似たコーディングによって、JUST Calcを制御できるようにした。つまり、外部プログラム(VB)から制御する場合、ExcelとJUST Calcとで、ほぼ同じことができる。ただし、Excelが備えているマクロ機能(VBA: Visual Basic for Applications)については、JUST Calcでは実行できない。

リボンインタフェースに似たGUIも搭載

 新版ではまた、UI(ユーザーインタフェース)を改善した。新たに、Microsoft Office 2007のリボンインタフェースに似たGUIを搭載した。個々のソフトごとに、起動時のインタフェースをリボンインタフェースにするかどうかを選択できる。これにより、Office 2007に慣れたユーザーであってもJUST Calcを利用しやすくなった。新版ではさらに、Officeで作成した文書を読み込んだ際のレイアウトの再現精度も高めた。

 価格(税別)は以下の通り。法人向けのJUST Office [Corporate]は、1ライセンス1万8000円。ボリューム割引の適用時は1万7000円。インストールメディアが2000円。一方、Microsoft Office互換ソフトに加えて「一太郎Pro」や「花子2012」などを含んだ個人向けのJUST Office [Standard]も用意している(1ライセンス2万1000円など)。