ドワンゴおよびニワンゴは2012年8月21日、ブログやメルマガなどの記事コンテンツを配信する機能である「ブロマガ」の提供を開始した(写真1)。動画サービス「niconico」の動画配信サイト「ニコニコチャンネル」に加わる新機能であり、コンテンツは有料、無料のいずれでも配信できる。
ニコニコチャンネルの開設者は、動画や生放送といったコンテンツだけでなく、新たにテキストによる情報をニコニコチャンネルで配信できるようになる。ブロマガを用いた配信は、当初は著名人や企業による計76の公式チャンネルからスタート。時期を見て一般のユーザーもブロマガ機能を利用できるようにする。
記事コンテンツはメールによる配信のほか、話題性の高いニュースなどはniconicoのトップページなどにも掲出。さらに、テキストによるコンテンツはEPUB形式の電子書籍としてもダウンロードできる。
コンテンツの課金方法は月額課金、都度課金の両方に対応。決済方法はクレジットカード決済のほか、ニコニコポイントによる決済や携帯電話事業者の月額料金とともに支払う“キャリア課金”が選べる。コンテンツの価格はチャンネル開設者が自由に設定可能である。設定された価格のうち30%がドワンゴ側に支払われる手数料となる。
発表会ではドワンゴ取締役である夏野剛氏が新機能のコンセプトなどを説明。niconicoの総登録会員数2808万人を背景に、自由に意見や情報を発信し、かつ発信者が収益を得られるプラットフォームがブロマガであると説明した。また発表会後半の「コンテンツとプラットフォームの未来」と題したトークセッションには同社代表取締役会長の川上量生氏も登壇(写真2、関連記事1、関連記事2)。メルマガに着目した理由として、規模は小さいもののインターネットの有料サービスとしてメルマガは成功していると述べ、ブロマガはそこを起点に市場のサイズを広げられるサービスであるとした。
第一弾の「ブロマガ」開設者は、トークセッションに登壇したジャーナリストの佐々木俊尚氏や津田大介氏、放送作家の岩崎夏海氏、ドワンゴの夏野氏のほか、ジャーナリストの田原総一朗氏、政治家の小沢一郎氏や河野太郎氏、映画監督の押井守氏、ソフトブレーン創業者の宋文洲氏やライブドア創業者の堀江貴文氏といった著名人、さらに「週刊アスキー」などのメディアもブロマガによるコンテンツ配信を実施する。