写真●ManageEngine OpManager 9.2の画面(SNMP検知デバイスごとの監視項目を自動設定するテンプレート)
写真●ManageEngine OpManager 9.2の画面(SNMP検知デバイスごとの監視項目を自動設定するテンプレート)
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 ゾーホージャパンは2012年8月20日、システム監視ソフトの新版「ManageEngine OpManager 9.2」(写真)を発表し、同日出荷を開始した。新版では、監視対象デバイスを検知すると同時にデバイスごとの監視項目を自動設定できるようにして、導入にかかる時間を短縮した。開発会社は米ZOHO。

 ManageEngine OpManager 9.2は、Webブラウザーから利用できるシステム監視ソフトである。ネットワーク/サーバー監視に加えて、アプリケーションの稼動状況も監視できる。各種の監視データや性能データを、あらかじめ指定した周期で集計してグラフ化/レポート生成できる。さらに、トラフィックなどの監視データをリアルタイム表示する画面も備える。しきい値を超えた際にアラートを出す運用も可能である。

 SNMP(Simple Network Management Protocol)による監視を基本に、Windows機向けにはWMI(Windows Management Instrumentation)監視、Linux機向けにはTelnet/SSHログイン経由でのコマンド実行結果の収集が可能。さらに、ポートスキャン(NMAP)やSyslog監視など、各種の手段によって情報を収集できる。サービス監視では、任意のTCP/IPアプリケーションプロトコルについて、応答時間の統計を監視できる。

 今回の新版では、SNMPで検出した監視対象デバイスに対する監視項目の設定を自動化した。これにより、デバイスの検出から監視開始までの時間を大幅に短縮できるようになった。具体的には、IPアドレスの範囲を指定してSNMPで検出するだけで、デバイスの種類に応じてサーバー/デスクトップ/ルーター/スイッチなどのカテゴリーに自動分類し、監視項目を自動的に設定する。

ログ監視エージェントを新規に用意

 新版ではまた、監視対象となるWindows環境で動作する、ログ監視用のエージェントソフトを新規に追加した。監視対象のログファイルに新規に追加されるログレコードを10秒ごとに監視し、特定の文字列に合致した場合にアラートを出す。文字列は正規表現で指定できる。OpManagerとエージェント間の通信は、HTTP/HTTPSで行う。

 新版ではさらに、受信したSyslog通知やSNMPトラップを、上位のシステム監視ソフトに転送通知できるようにした。また、監視データのしきい値の運用方法を拡大し、システム障害の緊急度に応じて3段階のしきい値を設定/運用できるようにした。

 価格(税別)は、最小構成となる監視対象50デバイスの場合、売り切り型の通常ライセンスが20万4000円、1年間限定のライセンスが年額6万8000円。稼働OSは、Windows Server 2003/2008、Red Hat Enterprise Linux 4/5/6。