ブロードネットマックスは、地上デジタル放送方式によるケーブルテレビの自主放送でHDTVの2番組編成を実現する新型エンコーダーの販売を、ケーブルテレビ事業者向けに開始したと発表した。

 新型エンコーダー「DME-3701」は、自主放送番組の映像及び音声データをエンコードし、これに制御情報(PSI)やEPG(SI)を追加、自主データ放送送出装置や権利保護スクランブル装置などによるMPEG2-TSを多重化して、放送TSとして出力する。HDTV/SDTV兼用エンコーダーを2回路、SDTV専用エンコーダーを4回路、PSI/SI挿入機能、MPEG-2多重機能(外部TS最大4多重)、再多重化機能などを1Hサイズ(480mm×49mm×441.3mm)に内蔵する。

 ブロードネットマックスの従来機「DME-2701」では、HDTV番組を12Mbps以上のビットレートで編成していた。新型エンコーダーではHDTV番組を8Mbps程度と、圧縮率を高めてより低ビットレートで符号化する。これにより1つの伝送チャンネル(1RF)で、HDTVでは最大2番組、HDTVとSDTVを組み合わせた場合ではHDTV1番組+SDTV2番組などの編成が可能となる。この装置を第1コミチャン/第2コミチャンそれぞれで使用することで、例えばHDTV4番組編成を実現できる。

 予め設定した時間にHDTV2番組(8Mbps×2番組)編成からHDTV1番組(16Mbps×1番組)編成へ切り替える際にはエンコードを停止させることなく自動的にビットレート変更することが可能なオンザフライビットレート変換にも対応する。今後は5.1ch サラウンド、デジタル字幕、マルチ音声ES(疑似ラジオ放送)にも順次対応していく予定。

 なお、この装置はジャパンケーブルネット(JCN)への納入が決まっている(関連記事)。

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