Safariで検索しているところ
Safariで検索しているところ
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 米連邦取引委員会(FTC)は現地時間2012年8月9日、米Googleが米AppleのWebブラウザー「Safari」を通じてユーザーの閲覧履歴を追跡していた問題で、Googleが和解に合意したと発表した。Googleは和解金として2250万ドルを支払う。

 この問題は、今年2月に米スタンフォード大学セキュリティ研究所の大学院生が公表した調査結果から明らかになった(関連記事:GoogleがSafariのWeb履歴を追跡していた問題で、米議員がFTCに調査要請)。Appleのパソコン「Mac」、スマートフォン「iPhone」、タブレット端末「iPad」に標準搭載されているSafariでは、初期設定でサードパーティーのクッキーを拒否するようになっている。しかしGoogleは特定の条件下でこのプライバシー設定を迂回する方法を利用し、同社傘下の広告ネットワーク「DoubleClick」のクッキーを使ってユーザーのWeb閲覧に関する情報を収集していた。FTCによると、Web履歴追跡は2011年と2012年の数カ月にわたって行われたと見られる。

 FTCは、GoogleがSafariユーザーに対して、ユーザー自身がオプトインしない限りGoogleの広告クッキーは遮断されると説明したほか、Googleはオンライン広告業界団体のNetwork Advertising Initiative(NAI)のメンバーであり、データ収集に関する情報開示などの行動基準に従う立場にあることを表明していたにもかかわらず、実際には追跡クッキーをユーザーのコンピュータにインストールしていたことを非難した。また、Googleの行為が、2011年10月にFTCと合意した和解条件に違反すると判断した(関連記事:「Google Buzz」のプライバシー侵害を巡るGoogleとFTCの和解が成立)。

 FTCはGoogleに対し、和解金支払いのほか、同社が当初「消費者のパソコンにインストールしていない」としていたクッキーをすべて無効にするよう求めている。

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