画面●リコーなどが推進する「セーブ・ザ・メモリー プロジェクト」
画面●リコーなどが推進する「セーブ・ザ・メモリー プロジェクト」
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 リコーは2012年8月8日、「セーブ・ザ・メモリー プロジェクト」(画面)のために構築した写真検索システムで、顔認証技術を導入したと発表した。NECの顔検出・顔照合エンジン「NeoFace」を採用した(関連記事)。

 セーブ・ザ・メモリー プロジェクトは東日本大震災の復興支援活動の一環として実施されているもので、震災で失われた写真を回収・洗浄したうえでデジタル化し、持ち主に原本とデジタルデータを返却する活動を展開している。

 現在、岩手県陸前高田市と宮城県女川町、南三陸町で回収された写真約30万枚を公開しており、さらに宮城県亘理町、福島県南相馬市の約6万枚を公開準備中である。

 被災者は、各自治体に設置されたパソコンで写真を検索できる。ただし、写真が発見された地域名や関連キーワードなど数少ない手がかりから検索しなければならず、自分の写真を見つけるのが難しいケースも多い。

 そこで顔認証技術を活用し、被災者がデジタルカメラで撮影した自分の顔画像を入力すると、本人に近い顔の写真が自動的に抽出されるようにした。被災者が自分の写真を発見できる可能性が増すと見られる。

[リコーの発表資料]
[セーブ・ザ・メモリー プロジェクトのホームページ]