写真●Ericom AccessToGoの画面
写真●Ericom AccessToGoの画面
[画像のクリックで拡大表示]

 アシストは2012年8月7日、スマートデバイス(Android、iOS)向けのWindows端末ソフト「Ericom AccessToGo」の日本語対応インターナショナル版(写真)を発表し、App StoreとGoogle Play上で公開した。無償で利用できる。新版では、ユーザーインタフェースやヘルプ表示を多言語化し、日本語で利用できるようにした。開発会社はイスラエルのEricom Software。

 AccessToGoは、Windowsパソコンを遠隔操作するためのシンクライアント(画面情報端末)ソフト。シンクライアントプロトコルには、Windows標準のRDP(Remote Desktop Protocol)を利用する。これにより、単体で任意のWindowsパソコンを遠隔操作できる。また、RDPを採用した各種のVDI(デスクトップ仮想化)ソフトと組み合わせて利用できる。

 AccessToGoの最大の特徴は、汎用のRDPクライアント機能に加えて、Ericom Blaze機能と呼ぶ、RDPプロトコルを圧縮して5~25倍に高速化する独自方式のクライアント機能を備えることである。Ericom Blazeは、Ericom SoftwareのVDIソフト「PowerTerm WebConnect」(関連記事)が搭載する機能である。

 Ericom Blazeを使うと、遠隔操作の対象となるWindowsパソコンとシンクライアントの間のRDP通信を、VDIソフトが仲介して圧縮する。これにより、VDIソフトとシンクライアントの間の通信がEricom Blazeとなり、標準のRDPと比べて高速化する。また、Winodwsパソコン上で直接動作するEricom Blazeのサーバーソフトもあり、これを使うとWindowsパソコンとシンクライアントの間でピアツーピアでEricom Blazeの通信ができる。

 Ericom AccessToGoは汎用のRDPクライアント機能を備えているが、そもそもはPowerTerm WebConnectの専用クライアントという位置付けで用意されたソフトである。スマートデバイス向け以外に、パソコン(Windows、Mac OS X、Linux)用のソフトウエアも用意している。今回、スマートデバイス用ソフトであるAccessToGoの新版として、多言語化バージョンが登場したかたちだ。