電気通信事業者協会(TCA)は2012年8月7日、2012年7月末時点の携帯電話の契約数を発表した。新規契約から解約を差し引いた純増数で、ソフトバンクモバイルが22万1700件と7カ月連続の首位を維持した(図1)。2位のNTTドコモは15万1100件、3位のKDDI(au)は4万8500件だった。

図1●携帯電話大手3社の純増数推移
図1●携帯電話大手3社の純増数推移
[画像のクリックで拡大表示]

 ソフトバンクモバイルは米アップルの「iPhone 4S」の販売が引き続き好調。プラチナバンド対応フィーチャーフォン「PANTONE 4 105SH」、放射線測定機能を備えたスマートフォン「PANTONE 5 107SH」などの販売も順調という。

 NTTドコモは「PlayStation Vita」向けに提供するデータ通信専用プリペイドプランの純減が今月も4万8600件(6月は9万8700件の純減)あったが、夏モデル向け端末がそろい始めたことに加え、7月20日に始めた「家族セット割」の効果が出ているという。携帯型無線LANルーターやタブレット端末も好調だった。

 KDDIは800MHz帯周波数の再編に伴い、7月22日に旧800MHz帯を停波したことが影響している。トライバンド(新旧800MHz帯+2GHz帯)非対応機種ユーザーによる解約が約10万件あった。

 番号ポータビリティ(MNP)による転入出状況は、KDDIが3万5400件、ソフトバンクモバイルが2万2600件の転入超過、NTTドコモが5万6700件の転出超過。MNPの転入数ではKDDIが10カ月連続の1位を維持した。

 携帯大手3社以外の純増数はウィルコムのPHSが3万7800件、2月にAXGPの商用サービスを始めたソフトバンク系のWireless City Planningが5万8600件、KDDI系のUQコミュニケーションズのWiMAXが30万2200件だった。UQコミュニケーションズの純増数が30万件を突破したのは今回が初めて。昨年12月以降、純増数が8か月連続で15万件以上と好調が続いており、6月と同様、純増数で実質1位となっている。