NECは2012年8月3日、データベース専用機「Oracle Exadata」の保守サービスを同日から提供すると発表した。ユーザー企業は、日本オラクルではなく、販売代理店であるNECも一次保守窓口として利用できる。NECに支払う保守料金(税込み、以下同)は、製品構成などによるが、年額で約4000万円から。

 もともとNECは、システム構築を受託開発するSIベンダーであると同時に、米オラクルなど各製品ベンダーの販売代理店である。ただしOracle Exadataに関しては、ユーザー企業から見た直接の保守窓口はこれまで日本オラクルに限定されていた。日本オラクルとの契約上、SIベンダーや販売代理店が保守窓口になることはできなかった。今回、国内では初めてNECがOracle Exadataの保守窓口になったという。

 今後は、Oracle Exadata以外の米オラクル製品と同様、NECのオラクル製品向け保守窓口「NEC Oracleレスポンスセンター」(NEORC)が、Oracle Exadataの一元窓口になる。NECフィールディングの保守網(全国約400拠点4000人のエンジニア)と連携し、Oracle Exadataの導入から保守までをワンストップで提供する。

 これに伴い、これまでは案件ごとに個別対応してきたOracle Exadataの導入・維持のためのサービスを、システム構築SIサービスの中から切り出して、専用サービスとして分かりやすくメニュー化した。一次保守サービスと合わせて、Oracle Exadataを、以前よりも簡単に導入できるようにした。

 Oracle Exadata関連SIサービスのメニューと料金体系は、以下の通り。

Oracle Exadata向けSI支援サービスのメニュー(価格は税込み)
初期セットアップサービス
ハードウェア現調/ソフトウエア・
インストレーションサービス(必須)
470万円から
カスタムDB作成サービス220万円から
導入・構築支援サービス
Exadata固有設計/構築サービス420万円から
バックアップ環境構築サービス360万円から
データベース移行サービス150万円から
監視環境構築サービス500万円から
運用支援サービス
パフォーマンス診断サービス170万円から
パッチ適用代行サービス230万円から

 なお、前提となるOracle Exadataとは、大容量データに対する高速検索に主眼を置いた、ハードウエア一体型のデータベース専用機である。ストレージとデータベースサーバーとのデータ転送I/Oを減らすため、クエリーを受け付けるデータベースサーバー機群の背後に、データベース検索機能を自前で備えたストレージユニット群を配置している。検索対象データのすべてをデータベースサーバーに転送する必要がないため、高速にデータを検索できる。