写真●RUCARO 1.15.00の画面(「売掛金(未収入金)の内訳書」の作成画面)
写真●RUCARO 1.15.00の画面(「売掛金(未収入金)の内訳書」の作成画面)
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 システム開発事務所LOCALは2012年8月1日、同社が開発しOSS(オープンソース)として公開している中小企業向けERPソフトの新版「RUCARO 1.15.00」(写真)を提供開始した。新版では、法人税の申告書類の作成機能を強化し、新たに「売掛金(未収入金)の内訳書」を作成できるようにした。

 RUCAROは、PHP言語で開発されたWeb型のERPソフトである。中小企業がレンタルサーバーにインストールして利用することを想定し、推奨環境をCentOS/Apache 2.2/PHP 5.2/MySQL 5としている。配布パッケージはZIP形式で、同社のWebサイトからダウンロードできる(サイズは約2.5Mバイト)。GPL(GNU General Public License)を適用したOSSである(サービス事業者向けに別のライセンスも用意している)。

 RUCAROを構成するモジュールとして、システム全体を統括する「統制モジュール」のほかに、業務モジュールとなる「会計モジュール」を提供する。グループ企業傘下の事業体ごとの帳簿を集中管理できるとしている。2012年8月現在で提供している業務モジュールは会計業務に限るが、今後、顧客管理、社員管理、商品管理の各モジュールの提供を予定している。

 新版では、法人税の申告関連の機能を強化した。勘定科目内訳明細書として、(1)「預貯金等の内訳書」と(2)「受取手形の内訳書」に加えて、新たに(3)「売掛金(未収入金)の内訳書」を作成できるようにした。内訳書の検索、編集(帳簿データの自動挿入も可能)、データの整合性分析(残高分析、記載漏れ分析)、などができる。今後は、ほかの勘定科目内訳明細書(国税庁の勘定科目内訳明細書番号は全16種類ある)も、随時作成できるようにしていく。