インテルは2012年7月31日、都内でソフトウエア開発技術者向けのセミナー「Intel Software Innovation Forum 2012」を開催した。インテルによるソフトウエア開発をメインテーマとしたセミナーとしては、過去に例がない大規模なものという。会場にはUltrabookやWindows 8をターゲットとするソフトウエア開発者が多数来場した(写真1写真2)。

写真1●Intel Software Innovation Forum 2012の会場風景
写真1●Intel Software Innovation Forum 2012の会場風景
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写真2●会場に展示された多数のUltrabook
写真2●会場に展示された多数のUltrabook
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優れたユーザー体験のためのプラットフォームを提供

 午前中の基調講演には、インテル代表取締役社長の吉田和正氏が登壇(写真3)。ソフトウエア開発者向けに、Ultrabookをはじめとする同社の最新情報を共有した。

 吉田氏は最初に、FacebookやTwitterといったソーシャルネットワーキングの爆発的な普及に触れた。Facebookでは1日に5億のシェアが、Twitterでは1日に3億4000万のツイートが投稿されていると指摘。従来は家族で共有するのが普通だったPCが、今では1人1台を所有するのが当たり前になったことを要因として挙げた。

 PCの性能について、吉田氏は1965年に米インテルのゴードン・ムーア氏が提唱した「ムーアの法則」に改めて言及(写真4)。トランジスタの集積度は2年で倍増するという同法則は現在でも続いており、それを可能にした最先端技術として22nmプロセスで採用した「3次元トライゲート・トランジスター」を紹介した。

 さらに吉田氏は、誰もがPCを手にする現在では単に性能が高いだけでなく、優れたユーザー体験を実現していなければならないと指摘。具体的には、時間や場所を問わず使えること、レスポンスに優れ、スタイリッシュであること、バッテリー持続時間が十分に長く、セキュリティ面でも安心して使えること、などの要件を挙げ、これらを体現しているのがUltrabookであると位置付けた。

写真3●基調講演に登壇したインテル代表取締役社長の吉田和正氏
写真3●基調講演に登壇したインテル代表取締役社長の吉田和正氏
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写真4●「ムーアの法則」は最新のCoreプロセッサーでも依然として有効
写真4●「ムーアの法則」は最新のCoreプロセッサーでも依然として有効
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