写真●Web Performer V1.2.2で自動生成したアプリケーションのサンプル画面(データに合わせてマトリックスの縦軸横軸を自動調整)
写真●Web Performer V1.2.2で自動生成したアプリケーションのサンプル画面(データに合わせてマトリックスの縦軸横軸を自動調整)
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 キヤノンソフトウェアは2012年7月31日、JavaによるWebアプリケーションをコーディングすることなく自動生成する開発ツールの新版「Web Performer V1.2.2」(写真)を発表、同日出荷した。新版では、複数のWebブラウザーから利用できる汎用性の高いWeb画面(HTML+JavaScript)を生成できるようにした。

 Web Performerは、Javaアプリケーションサーバー上で動作するアプリケーション(Servlet/JSP、JavaBeans、JavaScript)を自動生成する開発ツール。MVCフレームワークのStrutsを利用したWebアプリケーションを生成する。登録画面から、スキーマ情報(データモデル)、画面情報(入出力I/O)、業務フロー(ビジネスプロセス)の三つの情報を与えて「アプリ生成」ボタンを押すだけで、ソースを自動生成する。

 Web Performerの動作形態は二つある。一つは、Java開発用のIDE(統合開発環境)であるEclipseのプラグインとして動作する形態である。使い慣れたEclipseを利用しながら、スタンドアロンで開発できる。もう一つの動作形態は、開発環境であるWeb Performer自身がWebアプリケーションとして動作する形態である。WebブラウザーをUI(ユーザーインタフェース)として利用した開発ができる。

 今回の新版では、生成されるクライアント側のWeb画面(HTML+JavaScript)の汎用性を高めたことで、利用可能なWebブラウザーを拡大した。従来版はInternet Explorer 6以降に限って利用できていたが、新たにFirefox 10以降、Google Chrome 19以降、Safariを追加した。なお、Web Performerは、オプションによって、Adobe Flexを用いたリッチクライアント(Flash/Air)の開発もできる。

 エディションは、実行環境の制約に応じて「Web Performer SE版」と「Web Performer EE版」の二つを用意した。Web Performer SE版は、中堅中小企業向けに実行環境をIBMのオフコン(IBM i、OS/400)またはWindowsに限定することで低価格化を図ったバージョンで、価格は300万円(税別)から。もう一つのWeb Performer EE版は、実行環境に制約のない汎用バージョンで、価格は500万円(同)から。