写真●日立製作所の中村豊明 執行役副社長
写真●日立製作所の中村豊明 執行役副社長
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 日立製作所は2012年7月30日、2013年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比1.4%減の2兆1207億円、営業利益は同21.2%増の635億円と減収増益となった。ハードディスクドライブ(HDD)事業を売却した影響に加え、中国での売上高が前年同期比69%(HDD事業などを除くと89%)と落ち込んだことが、減収につながった。

 「情報・通信システム」セグメントの売上高は前年同期比6%増の3716億円だったものの、営業損益は同35億円悪化し、14億円の赤字となった。日立製作所では他社システムのリプレース案件が増えていたが、いくつかのプロジェクトで収益を確保できなかった。

 2013年3月期の通期連結業績予想は、売上高が前期比5.9%減の9兆1000億円、営業利益が同16.4%増の4800億円で据え置いた。情報・通信システムのセグメントについても、売上高が前期比0.2%減の1兆7600億円、営業利益が同18%増の1200億円と据え置いた。日立製作所の中村豊明執行役副社長(写真)は、「新製品の発売などで、ストレージソリューションなどの受注が増える。下期には、情報通信システムセグメントの収益を改善できる」と説明した。