WOWOWは2012年7月27日、「2012年度第1四半期決算説明会」を開催した。代表取締役社長の和崎信哉氏は2012年度第2半期以降の取り組みの一つとして、「WOWOWプライムのチャンネルブランドの訴求を進める」と報告した。

 同社は「WOWOWプライム」と「WOWOWライブ」、「WOWOWシネマ」の合計三つのBS放送チャンネルを運営しており、現在チャンネルブランドの訴求活動を進めている。WOWOWシネマについては2012年3月を中心に、WOWOWライブは5~6月を中心にブランド訴求を行った。「WOWOWプライムはテレビリモコンのBSの「9」を押すと最初に視聴者が出会うチャンネルなので、このチャンネルの魅力をしっかりと伝えたい」と意欲を見せた。WOWOWのオリジナルドラマや海外ドラマを中心にして訴求を行うという。

 スポーツなど放送コンテンツの市場動向についても述べた。「スポーツコンテンツの高騰の流れは否定できないが、日本のマーケットを等身大で評価するという傾向になってきている。この二つが同時に起こっている」(和崎氏)「今年度のここまでの状況をみると、円高の影響で番組費は下振れしている。ただし今後どうなるか分からないので、現在は通期の番組費の見通しを当初の数値を据え置いている」(常務取締役の佐藤和仁氏)と述べた。

 WOWOWの2012年度第1四半期の連結業績は、売上高が172億1300万円(対前年比5.1%増)、営業利益は11億8000万円(同63.8%減)、経常利益は13億2900万円 (同60.6%減)、四半期期純利益は8億2800万円(対前年比59.9%減)だった。加入件数の増加により売上高は増えたが、1チャンネル体制から3チャンネル体制への移行によって番組費が増加したなどの影響で、増収減益となった。「今回の業績はほぼ計算通り。通期は増収増益を見込んでいる」(和崎氏)とした。

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