図●なでしこジャパンのロンドン五輪第1戦のツイートを分析したグラフ(メタデータ提供)
図●なでしこジャパンのロンドン五輪第1戦のツイートを分析したグラフ(メタデータ提供)
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 自然言語解析技術を活用した分析サービスなどを手がけるメタデータは、日本女子サッカー代表(なでしこジャパン)のロンドン五輪第1戦(対カナダ戦、キックオフは2012年7月26日午前1時=日本時間)について、試合中のTwitter上のつぶやきを独自に分析した結果を明らかにした。

 メタデータは、感情・感覚を表す形容詞に着目してツイートの内容を「ポジティブ・ネガティブ」「好き・嫌い」「楽しい・悲しい」「怒り・恐れ」という4つの軸で解析した。その結果、前半30分以降になでしこジャパンが相次いで得点した場面で、ツイート数が増大すると共に、ポジティブ率が最高に達したことが分かった()。

 後半10分に失点した時は、ツイート数は増大したもののポジティブ率が急落し、前半後半を通じて最低値になった。その後試合終了時間が近づき勝利の可能性が高まるにつれて、ポジティブ率は上昇し続けた。結果は、なでしこジャパンが2対1で勝った。

 直近のなでしこジャパン公式戦だった国際親善試合(対フランス戦、20日午前0時15分=日本時間)と比較したところ、注目度の高いロンドン五輪初戦とあって、試合中のツイート投稿数は約5倍だった。ただし、終始押され気味のままフランスに0対2で負けたこの試合では、試合中のポジティブ率は総じて低かった。唯一、後半10分にフランスのゴールを阻んだファインプレーの場面で、ポジティブ率が跳ね上がった。

男子代表第1戦はTwitter障害で分析できず

 メタデータの野村直之代表取締役は「カナダ戦では、勝ち試合で終了が近づくにつれて、ファンの喜びが高まる傾向が顕著だった」と説明する。

 ちなみに日本男子サッカー代表の第1戦である対スペイン戦(26日午後10時45分=日本時間)については、試合中の一部時間帯にTwitterのサービスが不安定になったり停止したりといった状況だった(関連記事)。「ツイートの投稿自体ができない状態だったため、つぶやきのデータを取得することができず、分析は不可能」(野村氏)だという。

 メタデータはNEC出身の野村氏が2005年に起業した研究開発型ベンチャー企業で、自然言語解析やデータ連携などを専門としている。